三井ホームが手掛けた木造マンション「MOCXION INAGI」に輝ける栄誉
2021年に完成した三井ホーム初の木造マンション「MOCXION INAGI(モクシオン稲城)」が、2025年5月13日、一般社団法人石膏ボード工業会の第47回石膏ボード賞において「建築賞」を受賞いたしました。この賞は、石膏ボードの新たな可能性を引き出し、建築文化の発展に寄与した作品に授与されるものです。
「MOCXION INAGI」は、中大規模木造建築の防火基準に対して社会的な意義を持ち、特にその取り組みや実績が評価されました。さらに、防火や耐震性に関する学識者の審査員からも、今後の中規模木造建築の普及に貢献するプロジェクトとして認められています。
賞の背景と評価
受賞した「MOCXION INAGI」は、地上5階建てで、1階がRC造(鉄筋コンクリート造)、2〜5階が枠組壁構造による混構造耐火建築物です。この高品質な木造建築は、鉄骨造やRC造の集合住宅と同様に高い耐震性や耐火性を保持しながらも、従来のイメージから不動産価値が低く見なされることが多いものでした。
当物件においては、性能評価や木造建築でよく指摘される遮音性能についても、独自の検討が行われています。例えば、一般的な木造建築では減価償却年数が22年とされる中、「MOCXION INAGI」はエンジニアリングレポートで47年の償却年数を獲得しました。これにより、従来の商習慣から離れた融資基準の改訂や賃料設定が可能になりました。また、入居者からは98%の高い満足度を得ていることが示されています。
今後の展望
今回の受賞を受け、三井ホームは戸建住宅だけでなく、中大規模建築物の木造化・木質化をさらに推進し、脱炭素社会実現に向けた木造建築の普及と技術の発展にも力を入れていく計画です。石膏ボード工業会や木造建築業界への貢献も念頭に置きながら、将来に向けての広範な取り組みが期待されています。
建物概要
- - 受賞内容: 建築賞「MOCXION INAGI」
- - 設計・施工: 三井ホーム株式会社
- - デザインアーキテクト: 株式会社アーキヴィジョン広谷スタジオ
- - 建築概要:
- 種別: 共同住宅
- 階数: 5階建て(1階 RC造)
- 構造: 木造枠組壁工法
この受賞を通じて、日本における木造マンションの新たな道が広がっていくことを期待しています。今後も三井ホームの動向に注目しましょう。