20代のワーク・ライフ・バランス意識調査：理想と現実のギャップ

日本では、働き方に関する関心が高まっていますが、特に20代の第二新卒や既卒層において、仕事と生活の調和である「ワーク・ライフ・バランス」の重要性が注目されています。株式会社UZUZが実施した調査によると、20代の若者の89%がワーク・ライフ・バランスを重視していると回答しました。男女別では、男性が85.5%、女性が93.2%となっており、特に女性の高い意識が確認されました。

この調査では、理想のワーク・ライフ・バランスを実現できているかを問い、多くの若者が理想と現実の間にギャップを抱えていることも明らかになりました。実際、男女ともに約6割が「理想的なバランスをあまり実現できていない」と回答し、特に女性の34.5%が「全く実現できていない」と感じている結果となっています。これは、現代の働く環境が依然として厳しいことを物語っています。

企業選びにおいては、「残業時間」「業務内容」「雰囲気や社風」「福利厚生」が重視される要素として挙げられました。しかし、男女間には顕著な違いが見られ、業種や業界の重視度が男性49.1%に対して女性はわずか10.3%。また、産休・育休制度の充実度や介護休暇制度の取りやすさに関しては、男性3.6%と女性27.6%という結果が示すように、女性は制度面にも強く関心を持っています。

調査対象者の約60%が、自分が応募する企業のワーク・ライフ・バランスの情報を調査したことがあると答えましたが、そのうち59.5%が「十分な情報が得られなかった」と回答しています。これは、企業の内部情報を知ることがいかに難しいかを示しており、特に女性は求人票や口コミサイトから情報を得ることに重きを置いている傾向が見られました。男性の場合は、転職エージェントからの情報収集が多く、性別による情報取得のアプローチに違いがあることが伺えます。

ワーク・ライフ・バランスが取れていると感じる残業時間は、全体の約70%が「月30時間未満」と回答しました。ここでも、女性は82.8%がこの基準を下回ると考えており、彼女たちの厳しい期待が浮き彫りになります。さらに、就職活動中に面接で伝える「希望するバランス」と実際の理想との間にも乖離があります。多くの若者は、面接で言及する際にはプライベートよりも仕事を優先した考えを示しがちですが、実際にはプライベートをより重視したい思いがあるようです。

このような状況を受け、株式会社UZUZは、若者がキャリアを考える上での「就職支援」に力を入れています。新卒至上主義からの脱却を目指し、既卒や第二新卒の特性に応じた求人紹介や教育、就労サポートを提供しています。具体的には、オーダーメイド型の就活サポートや研修プログラムを展開し、若者が抱える「就職活動の情報格差」を解消すべく取り組んでいます。このような支援を通じて、若者が自分に合った働き方を見つけ、理想のワーク・ライフ・バランスを実現できることを目指しています。