ゼネコン積算部門に明らかになった危機的状況
建設業界は壮大な変革が求められているが、ゼネコン積算部門における高齢化と人材定着の課題は特に深刻な状況にある。株式会社CORDERが実施した調査によると、現役の積算担当者の65.5%が50代以上という衝撃の結果が明らかとなった。この現象は「2030年問題」と呼ばれる未来の労働力不足を引き起こす可能性があり、即時の対策が求められる。
調査結果の概要
調査は全国の建設業従事者8,905名を対象に行われ、その中で113名のゼネコンの積算担当者からデータを収集した。特筆すべきは、50代が31.0%、60代以上が34.5%を占め、これらを合わせると全体の65.5%となる。この年齢構成は、業務の中核を担うべき若手人材が極端に不足していることを示しており、将来的な技術承継の危機を引き起こす要因となっている。また、20代の占有率はわずか5.3%、30代も9.7%と合計して約15%に留まることがわかる。
残業に依存する現状
残業問題についても調査が行われ、33.6%が「勤務時間として打刻した時間外に業務を行っている」と回答。2024年4月から建設業でも時間外労働の上限規制が適用されるが、労働環境は依然として厳しい状況にあることが示唆されています。このような「隠れ残業」の実態は、若手の疲弊を招く要因となり、さらなる人材定着の障害となっている。
技術教育と人材定着の問題
若手に対する技術教育の状況も深刻で、60.2%が「不十分」であると認識しており、その原因として最も多く挙げられたのが「人材定着(56.9%)」です。このように、技術承継前の組織の維持が大きな課題となっている。その他にも、積算精度の低下が49.2%、コストの低下が47.7%という結果が出ており、稼ぐ力が直接的に影響を受ける状況が懸念されている。
解決策と提言
この調査結果から見えてくるのは、ゼネコンの積算部門が直面する「顕著な高齢化」と「若手定着難」という二つの大きな問題があるということだ。これに対処するためには、以下の2つの変革が必要不可欠だ。
1.
DXの推進と労働環境改善:デジタルツールの活用によって定型業務を効率化し、隠れ残業を是正することで、若手が疲弊しない環境を作る必要がある。
2.
外部リソースの戦略的活用:社内人員確保に限界があることを前提とし、積算業務の一部を外部へ委託することによって、コア業務に集中できる体制が求められる。
おわりに
株式会社CORDERは、建設業界の課題解決に向けた取り組みを進めており、オンライン積算課や積算AIプラットフォームを通じてこの業界の発展をサポートしている。これからのゼネコンが持続可能な体制を築くためには、これらの革新が期待される。