根来漆器特別展「NEGORO根来 - 赤と黒のうるし」
2025年の秋、大阪市立美術館で特別展「NEGORO根来 - 赤と黒のうるし」が開催されます。この展覧会では、漆器の一大ジャンルである根来について深く掘り下げられ、赤と黒の美しいコントラストが、歴史と共に多くの人々に愛されてきた理由を探ります。
根来とは何か?
根来(ねごろ)は、黒漆の上に朱漆を重ねた漆器の一種で、その独特な美しさと用途の実利性で知られています。使い込むほどに朱漆が剥がれ、下の黒漆が姿を現す様は、まさに時を経た美の証です。この展覧会を通じて、中世の根来寺が発信源となった漆工品の歴史をたどりつつ、現代の朱漆器「根来塗」に繋がる系譜を明らかにしていきます。
展示内容のハイライト
特別展では、特に「輪花盆」と呼ばれる漆器が注目されます。この盆は、中国から伝来した形状で、花びらのような造形が特徴です。中世の絵画資料には、喫茶や宴席の場面に描かれるなど、日常の中で広く使用されてきたことが伺えます。使い込むことで朱漆が摩耗し、黒漆が見えることで生まれる無作為さもまた、近現代の茶人や美術コレクターたちを魅了する要因となっています。
開催概要
- - 展覧会名: 特別展「NEGORO根来 - 赤と黒のうるし」
- - 会期: 2025年9月20日(土)~11月9日(日)
- - 休館日: 毎週月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)、9月22日(月)は開館
- - 開館時間: 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- - 会場: 大阪市立美術館(大阪市天王寺区茶臼山町1-82)
- - 主催: 大阪市立美術館、産経新聞社
- - 公式HP: 大阪市立美術館
チケットの発売については、2025年夏に詳細が発表される予定です。興味のある方は、公式HPや大阪市総合コールセンターにお問い合わせの上、最新情報を入手してください。
未来への巡回展
さらに、2025年11月22日(土)から2026年1月12日(月・祝)には、サントリー美術館において巡回展も予定されています。各展示の詳細や変更情報は、来館前に公式HPを必ずチェックしましょう。
この展覧会は、日本の美を再発見する絶好の機会です。漆器の奥深い魅力に触れ、歴史の中で培われた技と美を堪能できる貴重な体験をお見逃しなく。