福岡市、スタートアップ支援を強化するCICとのMOU締結

福岡市がCIC（ケンブリッジ・イノベーション・センター）と提携し、スタートアップ支援をより一層強化するためのMOU（覚書）を締結しました。この協力関係により、福岡市は国際的なスタートアップ支援の拠点を目指します。CICは、世界中でイノベーションを促進し、各地の起業家を支援するワークスペースを運営しており、福岡市におけるこの取り組みは大きな期待を集めています。

このMOU締結により、福岡市とCICはアメリカ東海岸のケンブリッジとの連携を新たに強化し、福岡市の海外のスタートアップとの連携先が12か国・地域、17拠点に増えることとなります。これにより、福岡市のスタートアップが国際的な市場で競争力を持つためのサポートが増えることが期待されています。

福岡市には、スタートアップ向けの支援窓口「Global Business Support」があり、これをFukuoka Growth Next以外にも拡大することが決定しました。CIC Fukuokaとの連携を深め、サテライトデスクを通じた相談体制を整えることで、スタートアップの支援を強化し、成長を促すことが狙いです。

この締結式には、CICの創業者兼CEOであるティム・ロウ氏も登壇し、福岡市の高島市長のリーダーシップを称賛しました。ロウ氏は「アジアにおけるCICの2つ目の拠点が福岡に設立されたことは素晴らしい成果であり、福岡の新たなアイディアやスタートアップ支援のオープンな姿勢は魅力的です」とコメントしています。

また、福岡市を代表するスタートアップであるTensor Energy株式会社の堀ナナ氏も参加しました。Tensor Energyは福岡市内で生まれ育ち、Fukuoka Growth Nextを卒業後、5月からCIC Fukuokaに入居予定です。このように、地域で育ったスタートアップがグローバルな舞台で成長していく成功事例が増えていることも、福岡市におけるスタートアップ支援の強みと言えるでしょう。

CICとのMOU締結を契機に、福岡市はますます海外市場を目指すスタートアップを育成し、支援を続けていくとしています。「スタートアップの成長を支えるために、CICと協力して取り組んで参ります」との意気込みを見せており、新たなビジネスの波が福岡市から発信されることを期待しています。

連携の具体的な内容

- 国内外のCIC拠点と福岡市間の連携促進
- 相互のネットワークおよびプログラムを活用した海外展開
- スタートアップコミュニティ醸成およびイノベーション促進
- 相互の関係企業、業界団体、ネットワーク等の紹介

CICについて

CICは、起業家やスタートアップ企業の成長をサポートするイノベーション・キャンパスの運営で知られるグローバルリーダーです。1999年に米国マサチューセッツ州・ケンブリッジで設立され、現在では米国、欧州、アジアに広がるネットワークを持ち、9万㎡以上の共有ワークスペース、ウェットラボ、イベントスペースを運営しています。CICは、地域の課題を解決する起業家や、グローバルな問題に取り組む起業家を支援しており、累計1万社以上の多様なスタートアップに対して成長を後押ししています。