三菱重工が挑むリサイクルプラザの未来
三菱重工グループの一員である三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社(MHIEC)は、2023年に佐賀県有田町から受注した「有田町リサイクルプラザ」の基幹設備改良工事を完了しました。このプロジェクトは、持続可能な社会に向けた重要なステップとなることが期待されています。
有田町リサイクルプラザとは
有田町リサイクルプラザは、三菱重工の設計・施工により1999年に完成した廃棄物の再資源化拠点です。この施設では、「不燃・粗大ごみ」と「資源ごみ(空き缶、空きびん、ペットボトル)」の処理・再資源化が行われており、1時間当たり12トンの処理能力を誇ります。環境に優しいリサイクルの拠点として、多くの町民に利用されています。
設備改良の内容
今回の改良では、稼働から20年以上が経過し、劣化が進んでいたリサイクル処理施設の主要機器が更新されました。搬送設備や選別設備、電気計装設備などが新しくなり、今後の安定稼働が期待されると同時に、省電力化にも寄与しています。特に、各設備の省電力化により、CO₂の削減率は4%以上に達しました。これは、地域の温暖化対策としても大変意義深い成果です。
せん定枝・草類処理施設の設置
また、今回新設されたせん定枝・草類処理施設は、町内から持ち込まれるせん定枝や草類を処理し、堆肥や敷料として有効活用するものです。この新しい施設は、5時間当たり1.2トンの処理能力を持ち、地域の資源循環に大いに寄与します。町民から持ち込まれたせん定枝や草類は、受け入れヤードで貯留された後、破砕・粉砕され、堆肥や家庭菜園の肥料として地域の農家に提供される予定です。
MHIECの取り組み
MHIECは、三菱重工が長年にわたり培った環境装置の技術力を活かし、再資源化施設の建設から運営に至るまでの総合的なソリューションを提供しています。同社は今後も既存の廃棄物処理施設の長寿命化、温暖化対策、ライフサイクルコストの低減に向けた提案を積極的に進めていく方針です。これにより、よりカーボンニュートラルな社会の実現に貢献することを目指しています。
まとめ
三菱重工環境・化学エンジニアリングの「有田町リサイクルプラザ」の改良プロジェクトは、地域の資源循環を促進し、環境負荷の軽減に寄与する重要な一歩と言えるでしょう。今後の更なる取り組みに期待が寄せられています。
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