北海道白糠町が未来のエネルギーを支える掘削技術者を育成する

北海道白糠町で掘削技術者の未来を育む教育

北海道の東部に位置する白糠町は、再生可能エネルギーに取り組む特区に指定されるなど、自然環境の豊かさを活かしたエネルギー開発が進められています。この町には、再生可能エネルギーに欠かせない掘削技術を学ぶことのできる学校法人ジオパワー学園掘削技術専門学校が存在し、2025年には新たに13名が入学します。今回、入学式の開催日や学生たちの意気込みについて、井上校長とのインタビューを通じてお届けします。

掘削技術の必要性

掘削と聞いてもピンと来ない方も多いかもしれませんが、温泉の掘削やボーリングの技術を想像すると、その重要性が理解できるでしょう。特に再生可能エネルギーとして注目を集める地熱発電において、掘削技術は欠かすことのできない要素です。地熱発電は火力発電とは異なり、二酸化炭素をほとんど排出せず、環境への負荷が低いため、持続可能なエネルギーの供給に寄与します。
日本は世界でも有数の地熱資源を持っているものの、その技術を扱える掘削技術者は依然として不足しています。

掘削技術者不足の現状

井上校長は、掘削技術者の不足がエネルギー問題に深刻な影響を及ぼしていると指摘します。たとえば、地熱発電のために必要な掘削機の運転には、5～8人の技術者が必要とされます。現場が止まると数千万円の損失が生じることもあります。こうした状況から、多くの技術者が求められているにもかかわらず、その供給が追いついていないのです。

日本唯一の専門学校での教育

ジオパワー学園は、この厳しい状況に対抗するための人材を育成することを目的としています。学生たちは様々なバックグラウンドを持ちながら、日本各地から集まり、1年制のプログラムに参加します。実践的な知識を得るため、国内唯一の「掘削シミュレーター」を使用したトレーニングや実物の掘削機を使った演習が行われます。また、学生寮や食堂も完備されており、充実した学びの環境が整っています。

校長は、地域との連携を重視し、白糠高校との協力を通じて地元の学生にも掘削技術の重要性を伝える活動を行っています。地熱発電の発展に寄与するだけでなく、地域の活性化にも貢献することを目指しています。

未来への展望

井上校長は、地熱発電を支える掘削技術者を育成することが、日本のエネルギー自給率を向上させるために不可欠であると語りました。また、将来的には国際的なフィールドでの活躍も視野に入れ、世界中で求められる人材を育てていくことを目指しています。新たな掘削技術者の卵たちが、この重要な技術を受け継ぎ、新しい未来を切り開くことが期待されます。

入学を希望する方は、ぜひオープンキャンパスに参加してください。少人数での研修や見学も随時受け付けています。白糠町で未来のエネルギーを支えるキーパーソンとなるチャンスをつかみましょう。