岩崎電気、CO₂低濃度化技術と紫外線殺菌技術を融合した空気浄化装置を開発
岩崎電気株式会社は、室内空気質の改善を目指し、空気循環式紫外線清浄機「エアーリア」に新開発の「CO₂低濃度化技術」を融合させた空気清浄装置を開発しました。
この装置は、ゼオライトを用いたPSA(VSA)方式によるCO₂低濃度化システムと紫外線による空気除菌システムを搭載しています。周辺空気を取り込み、紫外線で菌やウイルスを不活化し、CO₂濃度を50ppm以下にまで低減することで、安全で快適な空気環境を提供します。
CO₂低減による多様な効果
この装置は、感染症対策だけでなく、屋内CO₂濃度の低減による眠気防止や作業効率向上にも効果が期待できます。密閉空間や個室空間での利用はもちろん、換気回数低減によるCO₂削減効果も見込めるため、施設の換気代替技術としても活用できます。
東京大学との共同開発
本技術は、東京大学大学院工学系研究科 脇原徹教授の技術アドバイスに基づいて開発されました。岩崎電気は、今後も安全・安心な環境浄化技術の開発を推進していくとのことです。
展示会での発表
この開発品は、2024年7月21日~25日に開催されるゼオライト及び多孔質結晶体に関する国際会議「ZMPC2024」にて技術展示されます。
開発のポイント
- - 岩崎電気の「紫外線殺菌技術」と新開発の「CO₂低濃度化技術」を融合
- - スポット的な清浄な空気提供による眠気防止や感染症対策
- - 将来的にはCO₂分離回収や資源転換などへの技術展開も視野に入れている
装置仕様
- - CO₂濃度:< 50ppm
- - 流量:10L/min
- - 消費電力:200W
- - 外形寸法(幅×奥行×高さ):650×450×720mm
室内空気質(IAQ)の重要性
室内空気質(IAQ)は、人々の健康や快適性に大きく影響します。特にCO₂濃度は、1000ppmを超えると人体への健康影響や労働生産性への影響が懸念されています。
岩崎電気の新しい空気清浄装置は、安全で快適な室内環境を実現する革新的な技術として、注目を集めています。