新しい特産品「しぇしぇしぇいく」誕生の背景
大阪府枚方市に位置する常翔啓光学園中学校・高等学校の生徒たちが、地域の魅力向上を目指し、老舗味噌店の北村みそ本家と共同で甘酒を使った新しいドリンクを開発しました。その名も「しぇしぇしぇいく」です。この商品は、毎年多くの観光客が訪れる枚方宿の新しい特産品として注目されています。
プロジェクトの発端
枚方宿は、歴史的な景観が残る観光スポットとして知られていますが、最近ではその人通りが減少しているという課題に直面しています。この状況を受けて、常翔啓光学園では高校生10人を中心に「探究学習」を通じて地域活性化に取り組むプロジェクトを立ち上げました。
始まりは、2024年4月に行われた北村みそ本家訪問です。そこで生徒たちは、同店が販売する甘酒シェイクの味をベースに、独自のアイデアを加えた新商品の開発を目指しました。
商品開発の過程
生徒たちは商品の味やパッケージデザイン、さらにネーミングやマーケティング戦略を考案し、親しみやすい響きを意識して「しぇしぇしぇいく」と名付けました。甘酒をシェイクにすることで、冷たい飲み物としての飲みやすさを強調し、健康面でも支持される内容に仕上げています。
この「しぇしぇしぇいく」は、猛暑の季節にぴったりな飲む点滴として、疲労回復やダイエット、美容にも優れた効果が期待されており、特に夏バテ対策としての利用も想定されています。実際に、8月30日と31日に開催される文化祭「啓光祭」では数量限定で販売が決定しています。価格は300円(税込)、フレーバーはイチゴとパインの2種類です。
地域へのさらなる展開
今回の取り組みは、啓光祭の販売だけに留まらず、毎月第2日曜日に開催される「枚方くらわんか五六市」などでも販売を検討しており、地域の特産品としての定着を目指しています。また、ふるさと納税の返礼品としても新たな商品を開発中で、他府県への枚方の魅力発信を計画しています。
常翔啓光学園と北村みそ本家の意義
常翔啓光学園は、「世のため、人のため、地域のため」という理念のもと、実践的な技術を持つ専門職業人を育成しています。生徒たちの探究心を活かすプログラムは、思考力、判断力、表現力などの成長を促し、地域貢献が身近な課題として捉えられる教育の悪循環を断ち切る役割を果たしています。
一方、北村みそ本家も明治16年から続く歴史を持ち、地域の家庭料理を支える大切な存在です。彼らの経験と技術が生徒たちとのコラボレーションにより、枚方宿の魅力が再認識され、新たな歴史が刻まれることを期待しています。
「しぇしぇしぇいく」を通じて、枚方宿の活性化を図り、地域がより一層盛り上がっていくことを願っています。今後の展開にぜひ注目していきたいですね。