TISが新たに導入したホテル向けロボット活用テンプレート
TIS株式会社は、2023年9月4日、マルチロボットプラットフォーム「RoboticBase」を利用した新たな「ホテル向けロボット活用テンプレート」を発表しました。このテンプレートは、急激に増加する宿泊者数に対応し、ホテル業務の自動化・効率化を実現することを目的としています。
ロボット活用の背景
国土交通省の宿泊旅行統計調査によれば、2023年の宿泊者数は前年比37.1%の増加とされ、特に外国人宿泊者は613.5%という驚異的な伸びを見せています。このような状況の中、ホテル業界では労働力不足が深刻な課題とされており、業務のDX化を通じた生産性向上が求められています。TISは、これに応える形でサービスロボットの統合管理を行う新しいテンプレートを提供することにしました。
Temaplateの主な機能
このテンプレートは、清掃ロボット、配膳ロボット、配送ロボットを統合管理するためのもので、各業務の計画策定や運用状況のモニタリングが容易に行えます。具体的には、以下の機能が含まれています。
- - 清掃ロボット: ロビーやエレベータホールなどの共用部分を清掃し、清掃計画を登録して効率的な掃除を行います。
- - 配膳ロボット: レストランやカフェでの配膳・下膳業務を支援するため、指定のルートを巡回します。
- - 配送ロボット: 宿泊客からのルームサービス依頼に対応し、客室へ直接配送します。
また、各業務がどのように進行しているかを管理者がモニタリングできる機能も備えており、異常が発生した際には迅速に対処が可能です。これによって、業務の効率化が図られ、スタッフはより接客に集中することができます。
活用のメリット
このホテル向けロボット活用テンプレートを利用することで期待できるメリットは多数あります。
- - 低コストでの導入: 従来のサービスロボット導入と比べて、期間・コストを30~50%削減できます。
- - ロボットメーカーを問わず活用可能: 国内外の多様なロボットメーカーの製品に対応しています。
- - ホスピタリティの向上: スタッフが業務負担から解放され、接客に専念できるようになります。
- - 機会損失の回避: ロボットがスタッフの業務を支援することで、稼働率の低下を防ぎます。
今後の展望
TISは、今後もロボットの活用領域を広げていく予定であり、病院や飲食店など他の分野でも応用可能なテンプレートの開発を進めています。人とロボットが共存する新しい時代の働き方を実現するため、さらなる取り組みを続けていく計画です。
このように、TISの新たな試みは、ホテル業界における業務の自動化と効率化を図り、労働力不足の解消に寄与することが期待されています。詳細は、TISの公式ウェブサイトや発表された情報を通じて確認することができます。