京急グループによる国産SAF製造への取り組み
京浜急行電鉄株式会社(以下、京急電鉄)は、日揮ホールディングス株式会社、株式会社レボインターナショナル、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYと連携し、使用済み食用油を原料とする国産持続可能な航空燃料(SAF)製造に向けた基本合意書を締結しました。この取り組みは、2024年12月1日から開始され、日本国内での資源循環による脱炭素社会の実現を目指す「Fry to Fly Project」の一環です。
*******
基本合意書の内容
この協力関係において、京急電鉄は京急グループの24店舗から廃食用油を供給し、これをSAF製造に活用します。具体的には株式会社京急ストア、株式会社京急百貨店、京急ロイヤルフーズなどが運営する店舗から廃食用油を収集し、レボインターナショナルがこれをSAFFAIRE SKY ENERGYのSAF製造装置に供給する流れとなります。
SAFFAIRE SKY ENERGYは、2025年初頭に大阪府堺市に設立されるSAFの大規模生産プラントで、収集した廃食用油を用いて航空燃料の製造を開始します。このプロジェクトは、国内におけるサプライチェーンの構築を目指すもので、日揮HDはこの全体的な事業運営に関与する予定です。
京急グループは、更なる地域連携の推進を目指し、周辺事業者や団体と協力して羽田空港行きの交通機関としての植物製医療の実現も目指します。
****
SAFとは
SAF、すなわち持続可能な航空燃料は、廃食用油などの再生可能な資源を原料とし、従来の航空燃料と比較してCO2排出量を大幅に削減できる点が特長です。現在、航空業界ではCO2排出削減の重要性が高まっており、日本政府も2030年度までに航空会社による燃料使用量の10%をSAFに置き換えるという目標を掲げています。これにより、2050年までにカーボンニュートラルの達成が見込まれています。
しかしながら、安全に使用するための廃食用油の供給が途切れることなく行えるかが大きな課題となっており、多量の原料が海外に依存する現実もあります。途中、約10万トンが海外に輸出されることで、国産SAF製造に必要な資源が不足する可能性が示唆されています。
****
京急グループの変革への挑戦
京急電鉄は、地域との共生を図るとともに、地域経済の発展に寄与する取り組みを通じて、社会課題の解決を模索しています。新たに開始される「newcalプロジェクト」では、地域の事業者とともに新たな価値の創出を目指し、持続可能な社会の実現に向けた新しい動きが生まれています。
このプロジェクトは、地域の価値を高めるための協業を促進し、京急グループ全体での利益が発揮される形が期待されています。このような取り組みは、サステナブルな社会形成に貢献し、気候変動問題への対策としても重要な意味を持っています。
今後、GAFAから新興企業まで様々な企業が参入する中で、資源の効率的な活用と持続可能なビジネスモデルの確立が求められる時代に、京急グループはその先頭に立っていくことでしょう。
*******
京急グループとそのパートナーでの努力を通じて、これからの国産SAFの普及とともに、地域社会の環境問題への貢献が期待されます。その進展を今後も注視していきたいと思います。