STマイクロエレクトロニクスが新たなIoTモジュールを発表、柔軟な接続機能を実現

ST87M01 IoTモジュールの紹介

STマイクロエレクトロニクス（NYSE：STM）は、新たにデュアル・ワイヤレス接続機能を備えた「ST87M01」IoTモジュールを発表しました。このモジュールは特にネットワーク接続の利便性と冗長性を重視して設計されており、スマート・グリッドやスマート・インダストリーの実現に向けて重要な一歩となるでしょう。

ST87M01の特徴

ST87M01は、NB-IoT認証を取得していて、組み込みSIM（eSIM）「ST4SIM」を搭載可能です。これにより、Vodafone社のグローバル接続ポイントに迅速にアクセスでき、IoTデバイス同士の簡単な接続が実現します。特に、Vodafone社のプロファイルを使用することで、ユーザーは複数のネットワーク間での切り替えが容易になります。

さらに、ST87M01はワイヤレス・メータ・バス（wM-Bus）接続機能も搭載しており、セルラー接続のバックアップとして利用できます。これにより、万が一セルラー・ネットワークが停止した際でも、データの収集を継続できるため、特に住宅の光熱費データの収集において有用です。

Maddalena社との協業

この最先端ソリューションは、スマート水道メータのパイオニアであるMaddalena S.p.A社に採用されました。Maddalena社の最高技術責任者、Filippo Fontanelli氏は、「STとのパートナーシップを通じて、我々は最新のNB-IoT技術を取り入れることができ、高い柔軟性を持つメータを提供できます。この協力は市場の進化に対応するための技術的価値を示しています」とコメントしています。

管理の簡素化とコストの削減

STの特定用途向け製品事業部のジェネラルマネージャー、Domenico Arrigo氏は、「eSIMとNB-IoTを1つのモジュールに統合したSTのソリューションは、管理の簡素化やコスト削減を実現することができます」と述べています。さらに、データ保護やセキュリティ強化が可能となり、ターンキーIoTソリューションの展開が促進されます。