女性役員の実態を探る『K2P2白書2024』発表に注目！

女性役員の実態を探る『K2P2白書2024』の意義

最近、労働組合における女性役員の重要性が高まっています。さらに、j.union株式会社は武庫川女子大学との共同プロジェクト「K2P2」による新たな白書を発表しました。この『K2P2白書2024』では、女性役員、通称「クミジョ」の実態に焦点を当て、期待や課題について分析しています。

出発点：『K2P2白書2024』とは？

本白書は、労働組合内での男女協力を柱に、女性役員と男性役員が共に未来を描くことを目指しています。果たして、女性役員たちが直面する問題は何なのか、この白書を通じて明らかにされました。特に、労働組合内の意識や役割についての調査を通して、組織内部でのジェンダー協力の必要性が強調されています。

疲弊感の裏側に隠れた葛藤

調査結果によると、女性役員の65%が増員を歓迎していますが、その一方で50%が「クミジョならではの疲弊感」を抱いているとのこと。このデータは、表面的な評価とは裏腹に、女性役員が感じている疲労や孤独感が深刻であることを浮き彫りにしています。なんと、38%が「孤独感」を抱えていると回答したのです。このようなデータは、職場環境の改善が急務であることを示しています。

組合経験とキャリアアップ

もう一つ注目すべきは、組合活動がキャリアアップに寄与するという点です。65%が「組合活動をキャリアアップにつながる」と感じている半面、30%が「次は辞退したい」との意見があります。これは、組合活動がやりがいをもたらしつつも、その裏側には自己表現の難しさや無力感があることを示唆しています。

ハラスメント被害の実態

驚くべきは、全体の約40%がハラスメントの被害を受けているという結果です。特に「非大卒×産別役員」の属性では、その割合が84.2%に及ぶことが分かりました。こうした数字は、組織内の構造的な課題を浮き彫りにしています。組合としては、どのようにしてこの問題に対処していくかが問われています。

今後の取り組み

j.union株式会社は2025年度に「未来協創型」の労使関係構築を掲げ、クミダン（男性役員）のアンケートやK2P2コンサルテーションの提供を計画しています。これは、組織内のジェンダー課題を解決する重要なステップです。多様な立場の声をつなぐことで、組織と社会の未来を共に創り上げることを目指しています。