紫外線対策への意識が高まる現代
2024年8月、クレアージュ東京 レディースドッククリニックが行った調査により、全国の20~60代300名を対象にした「紫外線対策に関する意識アンケート」の結果が公表されました。今回の調査では、紫外線対策を意識する人が年々増加していることが明らかとなり、特に女性では約8割、男性でも約4割が意識的に対策を講じていると回答しています。また、回答者の約4割が「昨年よりも紫外線対策への意識が高まっている」とのことから、このトレンドはますます加速しています。
近年、SNSでも日傘や飲む日焼け止めなど、さまざまな紫外線対策商品が取り上げられ、特に「日傘男子」と呼ばれる男性の姿も増えてきています。これらの動きから、紫外線に対する意識の高まりが伺えます。
紫外線の影響とビタミンDの重要性
しかし、紫外線には悪影響だけではなく、身体に良い面も存在します。紫外線は脳内でセロトニンを分泌させ、リラックス効果を促進したり、体内でビタミンDを生成する助けとなります。このビタミンDは骨の健康に欠かせない存在ですが、日焼け止めを塗った状態ではビタミンDの生成が大幅に減少するとされています。
浜中聡子医師は、「紫外線を全く浴びない生活は将来の健康にリスクをもたらす可能性がある」と警告し、特に過度な紫外線対策が骨粗しょう症のリスクを高めると述べています。骨粗しょう症とは骨密度が減少し、骨折の危険が高まる病気です。
更年期世代への影響
特に注意が必要なのは、女性の更年期世代です。この時期、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが減少し、骨密度の低下を招くことがあります。また、ビタミンD不足により、カルシウムの吸収が妨げられることも骨粗しょう症の原因の一つとされており、さらなる注意が必要です。
骨密度検査とその受診率
他の調査結果からも、40代の女性の中で骨密度検査を受けたことがあるという人はわずか26%にとどまっていることがわかりました。骨粗しょう症は進行するまで自覚症状が少ないため、検査を受けることが重要ですが、その受診率は非常に低いのが現状です。
健康的な骨を保つための対策
健康的な骨を維持するためには、紫外線対策を適切に行うことが重要です。以下のポイントを心がけましょう:
1.
日光浴の時間:日光を15~30分浴びることを推奨されます。この際には窓越しではなく、肌に直接日光を当てることが大切です。
2.
栄養バランスの取れた食事:ビタミンDを豊富に含む食材、例えば魚やきのこ類を意識的に摂取することが望ましいです。また、サプリメントで不足分を補うことも良い手段です。
3.
運動習慣の確立:筋力トレーニングや有酸素運動を取り入れることで、骨密度の強化に役立ちます。
4.
骨密度検査の受診:40代になったら、一度は骨密度検査を受けて現状の健康状態を理解することが重要です。
更年期ドックでの健康チェック
クレアージュ東京 レディースドッククリニックでは、骨密度検査だけでなく、「更年期ドック」としてさまざまな健康リスクを調べることが可能です。骨密度の測定はDXA法を採用し、患者は自身の骨密度を視覚的に確認することができます。また、治療を希望する場合は婦人科の専門家に相談することもできます。
このように、紫外線対策は大切ですが、過度な対策を避けるためにも、日光から得られるビタミンDの重要性を理解し、適切なバランスを取ることが求められます。