ヤマトグループ、東北最大の統合型ビジネス拠点を福島県郡山市に開設
ヤマト運輸株式会社が2025年10月に、福島県郡山市の「福島郡山LLタウン」に統合型ビジネスソリューション拠点を開設します。この拠点は、ヤマトグループの高付加価値サービスを結集させた施設で、法人顧客の事業戦略を効率的に支援することを目的としています。2026年には、全国仕分け・輸配送機能とロジスティクス機能を一体化させた施設も竣工し、さらなる機能強化が期待されています。
複合的な機能を持った物流拠点
本拠点の大きな特長は、全国のヤマトグループ物流拠点への仕分けや輸配送機能と、在庫管理や流通加工を融合させることです。これにより、
1. 翌日配送の受注時間を延長し、販売機会を最大化。
2. 修理作業など流通加工を迅速に行えることで、リードタイムを短縮。
3. 輸送拠点内での荷物の積み替えを不要にし、輸送の品質向上と温室効果ガスの削減。
4. 在庫拠点を宅急便ネットワーク内に持つことで、早急な在庫補充が実現可能となり、在庫の最適化が図れる。
これらの機能は、法人ビジネスの拡大に大いに寄与することでしょう。
アクセスに優れた立地
郡山市は、東北自動車道と磐越自動車道が交差する交通要衝であり、首都圏と東北を結ぶ利便性の高い立地です。また、郡山市には多くの製造業や小売業が集まっており、経済圏としても重要な位置を占めています。このため、西日本の主要拠点からの在庫を本拠点に分散することによって、首都圏への翌日配送を可能にし、商圏の拡大を実現します。
環境と災害対策への配慮
新しい拠点は、サステナブルな運営を視野に入れた設計がされており、太陽光発電や蓄電池を活用して自給自足のエネルギー供給が可能です。さらに、災害時には、非常用発電装置を活用し、地域住民の避難所や災害支援物資の配送拠点としての機能も果たします。このように、物流機能だけでなく、地域との共存も意識した拠点の設立が進められています。
ヤマトグループの未来
ヤマトグループは中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030」に基づき、コントラクト・ロジスティクス事業を成長させ、お客さまの経営課題に対して最適な物流ソリューションを提案することを目指しています。積極的に新たな拠点を開設し、法人顧客や地域に新しい価値を提供し続けています。これにより、持続可能なサプライチェーンの構築も視野に入れ、豊かな社会の実現を目指しています。
災害支援連携協定の締結
福島郡山LLタウンは、広域物流と防災においても重要な役割を果たすため、関連企業や郡山の行政と共に「災害時における避難者支援」などの協定も締結しています。この取り組みにより、地域全体で安全安心の確保が図られることになります。ヤマト運輸は、今後とも地域や社会に貢献するための担当責任を果たしていく所存です。