東洋インキとライオン共同開発の新たなリサイクル技術
東洋インキ株式会社とライオン株式会社が協力して開発した『ルックプラス バスタブクレンジング クリアシトラスの香り つめかえ用大サイズ』のつめかえパックが、2025年日本パッケージングコンテストにおいて最高賞の「ジャパンスター賞」の中の「経済産業省脱炭素成長型経済構造移行推進審議官賞」を獲得しました。この受賞は、環境への配慮と再生可能な素材の利用促進を目指した取り組みの一環です。
新しい剥離リサイクル技術の誕生
従来のプラスチック製パッケージは、商品名や成分などの表示を行うためにインキを使用し、さらに接着剤で異なる素材を貼り合わせる技術が使われています。このような複雑な構造が、リサイクル工程での障壁となり、高品質な再生プラスチックの取得を難しくしていました。しかし、東洋インキとライオンが開発した「剥離リサイクル技術」は、複数の素材を剥がすことを可能にし、リサイクル可能な単一材料としてポリエチレンフィルムを効率的に回収できるのです。
この技術は、容器の品質を損なうことなく、リサイクルを進める重要なステップです。環境に優しい製品開発が求められる現代において、こうした取り組みは非常に価値があります。
日本パッケージングコンテストの意義
このコンテストは1967年にスタートし、47回目を迎えた今回のイベントは、生活文化に寄与するパッケージや技術の普及を目指しています。審査員がさまざまな側面から作品を評価し、受賞作品にはGPマークの付与が認められます。今回も多くの革新的な作品が登場し、ジャパンスター賞を含むさまざまな賞が授与されました。
入賞作品は、10月に開催予定の「暮らしの包装商品展2025」で一般公開され、さらには「ワールドスターコンテスト」への出品資格も与えられることが特徴です。これは、国内外での認知度を高める絶好の機会と言えるでしょう。
未来のリサイクルに向けて
artienceグループとして、今後もプラスチックの再資源化に集中し続ける意向を示しています。インキと接着剤の剥がし技術を確立し、リサイクルシステムを強化することで、持続可能な社会の実現に寄与していきます。環境問題が深刻化する中で、企業の責任ある取り組みが求められています。このパッケージ化技術の発展は、今後の持続可能な産業界においても重要な一歩となるでしょう。
結語
日本市場において、このような革新的な技術が評価されることは、消費者にとっても企業にとっても喜ばしいニュースです。環境負荷を低減するための取り組みは今後ますます重要性を増していくことでしょう。東洋インキとライオンの共同開発による成果が、他の企業にも良い影響を与えることを期待しています。