概要
株式会社アイジーエーの五十嵐昭順社長が、2026年の7月21日と22日の両日にわたり、京都のホテルオークラにて開催された「ゴールドラットTOCグローバルコンファレンス2026」に登壇しました。このカンファレンスは日本で初めてのTOC(制約理論)に関する国際的なイベントで、約400名の経営者や実践者が参加しました。五十嵐社長は、「AIの導入による会社再生・業務効率化」というテーマで講演を行い、在庫管理システム「Onebeat」を導入したアパレル企業の成功事例について話しました。
AI導入への決断
現代のビジネスシーンでは、AI活用に対する興味が高まっていますが、実際に導入を決断できる企業は少ないのが現状です。特にアパレル業界では、経験や直感に頼った在庫管理が一般的で、AIを導入することへのハードルは高いとされています。そんな中、アイジーエーはAIを活用した在庫管理に踏み切り、成功を収めた米数少ない事例の一つです。
講演においては、予想以上の参加希望者が集まり、急遽座席を追加せざるを得ない状況が発生。また、質疑応答も活発で、多くの参加者が実務への適用や導入に伴う懸念についての質問を寄せました。これらの反応は、五十嵐社長が導入の背景から現場での実施過程を丁寧に説明したことが関係しています。
導入後の実績
アイジーエーは、5期連続の赤字を経て「量より質」への移行を進めていました。アパレル特有の多品種・多店舗でのビジネスモデルにおいては、在庫管理が長年の課題です。そこで、AI導入にあたり、数値に基づく判断を重視する方針を採りました。
AIによる在庫運用の効果をシミュレーションした結果、欠品の削減によって月額利用料を大幅に上回る経済的効果が見込まれました。このことが導入の決断を後押ししたのです。そして、AIは在庫の最適化に特化し、従業員は創造的な業務に専念できる環境を整えることが一つの目標とされています。
実際、Onebeatを導入後、6か月間で売上と粗利が共に増加したことが報告され、システム利用料を上回るコストパフォーマンスが実現しました。以前は、複数の担当者が手動で在庫を調整していたのが、自動化され、時間を大幅に短縮しました。この余った時間は、接客やブランディングなどの人にしかできない業務に再配分されています。
現場のリアクションと改善プロセス
Onebeat導入初期は、ハードルの高い決断に疑念を抱く現場の店長もいました。「本当に大丈夫か?」という声が上がりましたが、五十嵐社長は根気強く説明を重ね、データを示視し、安心感を提供しました。その結果、欠品は逆に減少し、現場の認識もポジティブに変わっていきました。
実際に導入を担った社内メンバーたちは、運用を通じて成果を実感しています。在庫コントローラーは「信じられなかった」ものの、運用が進む程にストックが圧縮。AIの提案をもとに、適切な判断ができるようになりつつあります。
一方で、仕入れを担当するメンバーは、在庫と仕入れが圧縮される一方で利益は伸び続けていると述べています。このように、AIによる可視化によって数値に基づいた判断ができるようになったことで、感覚に頼らない業務運営が可能となっています。
今後の展望
アイジーエーでは、さらにAIを活用し続け、経営と現場の一体感を高める企業文化を築いていく意向です。AIと人の役割を最適化し、現場の創造性を発揮できる環境を整えることで、さらなる企業価値の向上を目指していきます。
おわりに
今回のカンファレンスでの講演を通じて、AI活用の必要性とその可能性について幅広い関心を集めました。今後もアイジーエーの動向に目が離せません。