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完全オーダーメイド傘店「SUN」が人形町にオープン

2022年6月11日、傘の日に東京・人形町に完全オーダーメイドの傘店「SUN」がオープンしました。この新しい店は、長い歴史を持つ柴田株式会社が手がけており、85年間傘の製造と企画に従事してきた実績をもとに、職人の高い技術を生かした独自のデザインが特徴です。

傘のゴミ問題への挑戦

近年、傘に関する社会問題が深刻さを増しています。日本洋傘振興協議会によると、日本では毎年1.3億本の傘が消費され、そのうちの8,000万本がビニール傘です。さらに、傘の遺失率は非常に高く、リサイクルが難しいことから「傘ゴミ」が問題視されています。これを受け、「SUN」は人々が失くしたくない、大切に使いたくなる傘を提供することで、傘の消費量削減を目指しています。特に、代表の柴田さんは「失くしたくない傘」を通して、傘のゴミ問題解決に取り組むことを誓っています。

完全オーダーメイドの傘作り

「SUN」では、顧客一人ひとりの希望に応じた傘を提供するため、予約制でのオーダーを受け付けています。お客様が来店後には、傘コンシェルジュがヒアリングを行い、用途やデザイン、サイズをしっかり聞き取ります。その後、日本製の骨組みや100種以上の生地の中から選んでいただき、持ち手や装飾品の選定も行います。

例えば、持ち手には流木を加工したオリジナルのものや、有名な工房が作ったものなど、他では見られない独特なアイテムが揃っています。また、職人による生地の二重張り技術で作られる傘は、耐久性が高く、高品質な仕上がりとなります。

修理サービスで持続可能なストーリー

「SUN」では修理サービスも提供しており、顧客が大切にしている傘を長く使えるようサポートしています。これにより、ただの消費ではなく、心を込めて使われる「受け継がれる傘」を作り出すことが可能です。これまでの修理経験を生かした高い技術力で、顧客からの修理依頼にも臨機応変に対応しています。

予約から納品までの流れ

「SUN」でのオーダーメイド傘は、以下のような流れで作成されます：

1. 予約方法：電話、メール、予約サイトから選べます。
2. 来店：約束の日時にお越しください。
3. ヒアリング：傘の用途やデザインを伝えます。
4. 骨組み選び：日本製と海外製を揃えています。
5. 生地選び：100種類以上の生地から選択。
6. 持ち手選び：珍しい持ち手を揃えています。
7. 装飾品選び：繊細なレースなど特別な装飾品を選べます。
8. お見積り：オーダー決定後にお見積り。
9. 製造：心を込めて職人が製作。
10. お支払いとお渡し：カード決済や配送サービスも可能です。

企業の理念と未来へ

柴田株式会社は、ただ傘を作るだけでなく、日本の傘文化や職人技を守ることにも力を入れています。COVID-19の影響で厳しい状況にあったときも、職人の雇用と育成に注力し、新たに小売事業の展開を決断しました。

「SUN」はただの傘店ではなく、お客様との共同創造を理念に、バッグや雑貨への展開も視野に入れています。これにより、より多くの方々に「失くしたくない傘」を提供し、傘ゴミ問題に対する意識を広めていくことを目指しています。

今後、「SUN」はオーダーメイド傘で、持続可能な社会を実現し、地域に貢献するような存在になっていくことを期待されています。

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