持続可能な未来を切り拓く、ハイテク農業の最前線

持続可能な農業は今や未来へ向けた重要な課題となっています。株式会社サラは、この領域で先進的な取り組みを行い、2022年にはNIKKEI脱炭素アワードのプロジェクト部門で大賞を獲得しました。その背景には、同社が掲げる「カーボンマイナスコンセプト」があります。このコンセプトは、バイオマス発電とともに、おいしい野菜をCO2吸収源とする事業から成り立っています。

株式会社サラの事業コンセプト

株式会社サラの事業は、地域の資源を活用することを重視しており、環境保護と地域社会の発展を同時に目指しています。特に8つの審査ポイントがその重要性を示しています。1つ目は地域の脱炭素化の実現であり、これには地域特有の自然や社会条件を活かす試みが含まれます。
2つ目はエネルギーシステムの脱炭素化で、根本的な転換を図ることが求められています。それに続くポイントでは、分散型エネルギーリソースの統合や住宅・建築物の脱炭素化、さらには自然資本の保護が重視されています。

これに基づいて、株式会社サラは地球に優しい農業を展開しています。具体的には、デジタル技術を利用した環境制御、オーガニック由来の培地を使った野菜栽培、少ない水での効率的な生産を行っています。

主要製品と技術

同社の主力製品には「サラトリオ」、「プラムトマト」、「フルーツパプリカ」があり、それぞれは極めて安全で美味しいと評判です。これらの野菜は、化石燃料に依存せず、環境に優しい方法で栽培されています。特に、マルハナ蜂による自然受粉や、化学農薬に頼らない病害虫管理技術が採用されています。

さらに、植物の残留物は地域の農地で有効活用され、包材も環境配慮型を採用するなど、物流の効率化とエコロジーの両立を実現しています。

持続可能な農業への道

株式会社サラは、「Smart Agribusiness Research & Alliance」の頭文字を取った社名通り、未来指向の農業を目指しています。つまり、単なるスケールアップだけでなく、先進的な栽培技術の進化を追求しています。そのビジョンは、国内のみならずアジア全体における未来の野菜産業のリーダーシップを取ることです。

事業内容には、施設野菜の生産・販売に加え、木質バイオマス発電事業があります。拠点は岡山県笠岡市にあり、2019年4月からは発電、同年5月からは野菜生産を開始しています。