大阪万博を盛り上げる!アルザスワインの魅力とその歴史
大阪での万博は、文化や食の交流の場であり、そこにアルザスワインの魅力を加えることで、より一層楽しむことができるでしょう。今回はアルザス地方のワインについて、そのテロワールとともに環境への取り組みを紹介します。
アルザス地方の特性
アルザスはフランスの北東部に位置し、ヴォージュ山脈に囲まれています。この地形により、海の影響をあまり受けず、降水量も少なく温暖な半大陸性気候が特徴です。年降雨量は約500~600mm程度であり、ブドウ栽培に理想的な環境を提供しています。
ここで栽培されるブドウ畑は、標高200~400mの山麓にあり、南向きの斜面で日照を十分に受けています。寒暖差が大きい気候はブドウの成熟をゆっくりと進め、複雑なアロマや爽やかな酸を持つ高品質なワインを生み出す要因となっています。さらに、約1億5千万年前に海に覆われ、隆起と沈降を繰り返した地質が独特な土壌のバリエーションを生み、アルザス特有のワインのキャラクターを形成しているのです。
アルザスのワイン造りの歴史
アルザスのワイン造りは非常に長い歴史を持ちます。紀元1世紀にはローマ人がこの地にワイン造りをもたらし、5世紀から10世紀にかけては特にメロヴィング朝やカロリング朝の影響により盛んに消費されました。中世には160ヶ所以上でブドウが栽培され、アルザスワインはヨーロッパで有名な品々の一つとして名を馳せました。
しかし、16世紀にはワイン産業が絶頂に達するも、30年戦争の影響で産業は一時的に衰退。しかし、その後の第一次世界大戦後に復興し、厳格な品質基準が導入される中で、1945年以降には53のAOCが設立され、ワインの品質が守られるようになりました。
環境への取り組み
アルザス地方はビオディナミ農法の先駆者としても知られています。ルドルフ・シュタイナーがその概念を1924年に提唱した後、アルザスでは早くから実践が行われ、ビオディナミ認証機関デメテールの本部やシュタイナー学校もこの地に存在します。1970年には、ユージェーヌ・メイエーがフランスで初めてビオディナミによるブドウ栽培とワイン造りを始め、その後の成長を一手に担ってきました。
1990年代の終わりにはルーファック農業学校にてオーガニックおよびビオディナミ農法の教育コースが設立され、多くのワイナリーがこの取り組みに参加するようになりました。現在、約35%のブドウ畑がオーガニック認定を取得し、7.2%がビオディナミに認証されています。この成果により、アルザスはフランス国内でオーガニック栽培のリーダー的存在として知られています。
まとめ
このように、アルザスワインには深い歴史とともに、環境を大切にしたワイン造りの伝統が根付いています。大阪万博を訪れる際には、ぜひアルザスワインの素晴らしさも体験してみてください。アルザスのテロワールを体感し、ワインの多様性を楽しむことで、新たな発見があるかもしれません。楽しみにしていてください!