長野が生んだ新しい和酒「浄酎」誕生の裏側
長野県は、地域独自の酒文化や発酵文化に根付く土地柄として知られる。そんな長野に、新たな和酒「浄酎-JOCHU-」が誕生する。その背景には、酒蔵の再生を目指す取り組みがある。株式会社ナオライが展開するこの新しい商品は、独自の特許製法「低温浄溜®」を用いて日本酒を蒸留し生まれた、まさに新しい形の和酒である。
ナオライとNAGANO Naoraiのコラボレーション
ナオライは、2026年に開所を予定している「善光寺門前浄溜所」を中心に、長野県産の地酒を原料とした「浄酎」を生産する計画を進めている。NAGANO Naorai株式会社は、株式会社エリモとともに長野での事業展開を進めるが、この取り組みには信州スタートアップ・承継支援2号投資事業有限責任組合からの出資も決定された。
これにより、長野の豊かな自然と文化を生かした新しい酒造りが進む道筋が整った。特に、県内の八十二長野銀行や長野信用金庫との連携により、地域経済の発展にも寄与することが期待されている。
善光寺門前浄溜所の見どころ
「善光寺門前浄溜所」は、築150年以上の歴史を持つ木造倉庫を改装し、長野駅から近い立地に設置される。ここでは、地域の日本酒を原料とした新しい酒が作られ、県の文化を発信する拠点としての役割も果たす。約115㎡の小規模蒸溜所が設けられ、長野県独自のテロワールを活かした「浄酎-JOCHU-」の生産が行われる。
善光寺の参道に近いこの新たな拠点は、飲食店や観光施設との連携も視野に入れており、地域の酒文化を広めるだけなく、将来的な海外展開まで計画されている。
「浄酎」とは何か
「浄酎」は、ナオライが手がける新しい和酒である。日本酒を基にしたスピリッツで、杜氏が手間をかけて醸造した日本酒を、特許技術「低温浄溜」により蒸留することで、アルコール度数が高まりながらも、香りを凝縮させることができる。日本酒でも焼酎でもない、まさに新しい形の和酒である。
「浄酎」を通じて地域の個性や文化が表現されていくことが重要であり、長野の地元酒を用いることで、土地特有の香りや味わいの違いを楽しむことができる。
信州SS2号投資ファンドの役割
この取り組みを後押しするのが「信州スタートアップ・承継支援2号投資事業有限責任組合」である。長野県のスタートアップや事業承継を支援するこのファンドの設立は、地域経済の活性化や新しい産業の創出を目指している。ミライドア株式会社が運営するこのファンドがナオライを支援することで、長野の様々な資源が高付加価値化され、地域活性化へとつながる。
地域と共に歩む未来
文章の中には、ナオライの三宅氏、木村氏、そしてミライドアの石坂氏からも多くの期待が寄せられている。「浄酎」は、長野の歴史ある酒文化を次世代に引き継ぐ存在へと成長することが求められている。地域の資源を大切にし、持続可能な成長を目指すこの若い企業の挑戦に、地元の酒蔵ともに新たな価値を創造していくことが期待されている。来る2026年、長野に新しい和酒の風が吹く瞬間が楽しみでならない。