日本ゼオン、Edge社の買収で医療・ライフサイエンスの新事業を加速する

日本ゼオンがEdge社を買収



日本ゼオン株式会社は、2022年12月28日付で、米国のEdge Precision Manufacturing, Inc.(以下、Edge社)の株式を100%取得しました。Edge社は、マイクロ流路デバイスの試作品を製造・販売し、医療・ライフサイエンス市場に特化した企業です。この買収は、日本ゼオンが掲げる中期経営計画の一環として、医療領域における事業開発を加速させることを目的としています。

Edge社について



Edge社は、独自の圧縮成形技術を用いて、高精細で高アスペクト比のマイクロ流路デバイスを製造しており、医療やライフサイエンス市場において多くの実績を持っています。代表取締役のAndrew Kamholzが率いる同社は、マサチューセッツ州のビレリカに本社を構えています。この買収により、日本ゼオンはEdge社の持つ技術を取り込み、医療分野での競争力を一層強化していく方針です。

新事業探索の重点分野



日本ゼオンは、中期経営計画において「医療・ライフサイエンス」「CASE・MaaS」「情報通信(5G/6G)」「省エネルギー」の4つの重点分野を設定しています。2030年度までに、これらの分野で売上高を600億円増加させる目標を掲げており、今回のEdge社の買収はその第一歩となります。

シクロオレフィンポリマーの活用



日本ゼオンが持つシクロオレフィンポリマー(製品名:ZEONEXⓇ、ZEONORⓇ)は、低自家蛍光、高光線透過率、生体分子低吸着などの特性を持ちます。これにより、マイクロ流路チップやバイオ医薬品容器など、様々な生化学分析用途に応用されています。この材料を使用して、Edge社の顧客ネットワークを拡大させ、新たな製品開発を進める予定です。

協力による強化



今回の買収を通じて、日本ゼオンは2022年2月に買収したAurora Microplates社と連携し、シクロオレフィンポリマーを用いた生化学分析デバイスの成形品事業を強化します。また、マイクロ流路デバイスの量産技術の開発に必要なリソースも日本ゼオンから提供し、試作品から量産品の製造・販売事業へと展開していく狙いです。

未来への展望



日本ゼオンは、医療・ライフサイエンス分野のビジネスを大きく拡大し、欧米市場への参入も視野に入れています。この戦略的な買収を通じて、革新的な商品やサービスの提供を目指し、さらなる飛躍を遂げることでしょう。今後の展開に期待が高まります。

企業情報


会社情報

会社名
日本ゼオン株式会社
住所
東京都千代田区丸の内1-6-2新丸の内センタービル
電話番号
03-3216-1772

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