DOBOT社製ロボットアーム「MG400」を活用した新たな自律タスクデモの開発プロジェクト始動
株式会社EmplifAIが、DOBOT社製の協働ロボットアーム「MG400」を用いた自律タスクデモの開発に着手しました。このプロジェクトは、オープンソースロボティクス基盤「LeRobot」を利用し、同ロボットの制御や学習スタックを構築することを目指しています。実施にあたっては、DOBOTの日本国内正規代理店である株式会社アフレルから「MG400」の貸出を受けて行われています。
開発の背景
昨今、製造業や物流業界、さらには研究開発の現場において人手不足やスキルの継承に課題が浮き彫りになっています。従来はプログラミングができる人のみがロボットを操作できる状況が支配していたため、より一般の業務員でも扱えるようなロボティクスの基盤が必要とされています。また、協働ロボットアームが世界中で普及しつつある一方で、メーカーごとにソフトウェアの仕組みが異なり、AIや模倣学習と連携しづらい状況が続いています。
プロジェクトの目的
EmplifAIは、フィジカルAIを用いたロボティクス開発を促進する中で、異なるメーカーのロボットでも同一のワークフローでデータ収集から学習、デプロイを進められる「マルチメーカー対応のロボット学習スタック」の必要性を強く感じています。今回のプロジェクトは、その第一歩としてコンパクトで扱いやすいDOBOT社製のMG400を選定し、オープンソースのロボティクスライブラリ「LeRobot」と組み合わせることで新たな開発基盤の構築を目指します。
MG400 LeRobotスタックの取り組み内容
本プロジェクトでは、以下のような機能を持つ開発スタックの構築が進められています。
- - テレオペレーションによるデータ収集パイプライン
オペレーターがMG400を直感的に操作し、得られた軌跡、関節の角度、カメラ画像などのデータを自動的にログ化します。
収集したデータをLeRobot互換形式に変換した上で、物体の把持や整列、簡易な組立てといった自律動作ポリシーを学習させます。
学習が完了したポリシーをMG400の制御インターフェースに適用し、実機による動作検証やチューニングを行うためのインフラを整備します。
- - マルチメーカー展開を見据えたアーキテクチャ設計
今回のMG400に特化した基盤をベースに、将来的に他社のロボットアームやヒューマノイドへの横展開を可能にするため、データ形式やAPI設計を共通化し、現場でのフィジカルAI活用を実現します。
株式会社EmplifAIについて
EmplifAIは東京都千代田区に本社を持ち、フィジカルAIやロボティクスの開発支援を行っています。近年、AI技術が進化する中で、ロボット導入の支援やPoC(概念実証)に関するサービスも強化しています。公式サイトではさらなる情報が公開されているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
EmplifAI公式サイト
今後、MG400における開発が進むことで、様々な業界でのロボット活用が加速し、勤務形態や作業の現場に新たな風を吹き込むことが期待されています。