日本医療製薬、老化細胞を効果的に除去する新素材を発表

日本医療製薬が開発した新たな抗老化素材

日本医療製薬株式会社は、2024年12月に特許出願中の老化細胞除去用新素材「SENOX25(TM)」を発表しました。この新規物質は、学名である「Pleurotus citrinopileatus」として知られるキノコ由来で、今後の抗老化や健康寿命の延伸に寄与する研究に注力しています。

SENOX25の発見とその効果

老化細胞は、神経変性や視力低下、さらには悪性腫瘍のリスク要因とされており、高齢化が進む社会においては特に重要な研究テーマです。日本医療製薬は、この問題に対して「SENOX25(TM)」が持つ抗老化作用に着目し、その効果をヒト細胞を用いた遺伝子レベルで確認しました。具体的には、老化関連疾患に関連するGLS-1遺伝子の発現を、濃度依存的に抑制することが示されています。これは、老化細胞が生理的に生存し続けるメカニズムに直接働きかけることを意味します。

食による健康維持へのアプローチ

「SENOX25(TM)」は、古来から食材として利用されてきた安全な成分です。この素材を用いることで、医薬品に依存せずに「食べることで健康を守る」という医食同源の考え方を実現しようとしています。日本人の平均寿命と健康寿命の間には約10年の差があり、このギャップを埋めるための研究にも注力しています。

研究の背景と目指す未来

日本医療製薬の代表である早川久美子氏は、「薬ではなく、食品を通じて体をケアする素材を探求したい」という理念から会社を設立しました。また、同社では多分野の専門家との緊密な連携によって長年の研究を進めており、その結果として「SENOX25(TM)」が開発されました。

特許出願を経て、今後は機能性表示食品やサプリメントとしての展開が期待されており、成分の品質管理や栽培から加工、製品化に至るまでの一貫した体制が整っています。