滋賀工場で生産増強
2025-05-14 14:26:46

第一工業製薬、滋賀工場にてリチウムイオン電池用接着剤生産能力を増強

リチウムイオン二次電池用接着剤の生産能力が向上



第一工業製薬(本社:京都市南区)は、リチウムイオン二次電池の需要増に対応し、滋賀工場で負極用の水系複合接着剤「エレクセルCRシリーズ」の生産能力を増強しました。この接着剤は、シリコン系負極材料の特性にこたえ、充放電時の膨張と収縮を管理することができるため、電池性能の向上に寄与します。

需要拡大に応じた設備投資



リチウムイオン二次電池の市場は急速に成長しており、その中でも「エレクセルCRシリーズ」は、シリコン系材料を100%含む設計によって電池の長寿命化を実現します。これまでの材料では避けられなかった性能低下の課題を克服したことから、電池メーカーからの評価も非常に高く、採用が進んでいます。

会社は、今後も需要に応えるため、滋賀工場に中量生産設備を新たに設置し、2025年5月から稼働を開始します。設備の更新には約30億円の投資を予定しており、これにより安定した供給体制を構築することで、顧客ニーズにも応えていく方針です。

持続可能な社会への貢献



第一工業製薬は、サステナブルな社会の実現を目指しており、今回の設備投資を通じて環境負荷の低減にも力を入れています。「エレクセルCRシリーズ」は、負極材の膨張や収縮に適応する特性を持ち、高い構造復元性を発揮します。これにより、小型機器や電気自動車(EV)など、成長が期待される分野への事業拡大を見据えているのです。

中期経営計画「SMART 2030」への取り組み



2025年4月からスタートする中期経営計画「SMART 2030」では、環境・エネルギー分野への注力が謳われています。2030年度には、売上高1,000億円、営業利益100億円を目指す描きがあり、その中でリチウムイオン二次電池負極用水系複合接着剤関連の成長は重要な位置付けになっています。

中期経営計画では、環境・エネルギー分野での売上高を300億円、営業利益を30億円と設定しており、リチウムイオン二次電池用接着剤に関しては、全体の1/3を目指すとのことです。

まとめ



第一工業製薬の滋賀工場での生産能力増強は、リチウムイオン二次電池市場での競争力を高め、同時に環境への配慮を重視した取り組みです。技術革新を通じた顧客ニーズの充足と、持続可能な社会の実現に向けた歩みを進める企業として、その動向に注目が集まっています。


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会社情報

会社名
第一工業製薬株式会社
住所
京都市南区東九条上殿田町48番地2        
電話番号
075-276-3027

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