やんツーが描くテクノロジーと人間の関係性 — 新作個展開催のご案内

新しい視点でのテクノロジーと人間の関係

やんツーの個展「浮遊する器官」が、2026年2月25日から4月5日まで、東京都千代田区のBUGで開催される。この展覧会は、現代社会におけるテクノロジーの影響を深く掘り下げる機会となる。やんツーは、これまでAIやセグウェイなどの最先端技術を使った独自のアート作品を発表してきたアーティストであり、その視点は政治性や資本主義に対する鋭い批判を含んでいる。彼の作品は、テクノロジーがどのように我々の身体性や主体性に影響を与えるかを問いただすものだ。

展覧会のタイトル「浮遊する器官」は、テクノロジーが人間の身体から切り離され、再配置される様子を表現している。これは外部化されたテクノロジーが、我々の目や手、脳の役割を代行し時には暴力的に使用される現実を反映している。観客は、7.2メートルの広々とした天井が設けられた会場で、AI搭載のドローンとそれを撃墜する装置との対話を目の当たりにすることができる。これにより、テクノロジーの進化とその影響について考える新たな視点が得られるだろう。

やんツーは、神奈川県出身で1984年に生まれ、メディアアートの分野で特に目覚ましい業績を残している。彼は、ハッキングや誤用といった手法を用いて、テクノロジーの隠された政治性や特権性を明らかにしようと努力してきた。文化庁メディア芸術祭では2012年に新人賞、2018年に優秀賞を受賞し、国際的なアートフェスティバルにも参加するなど活躍の場を広げている。彼の作品は、立体アートやパフォーマンスを通じて、多岐にわたる分野とのコラボレーションも行っており、そのスタイルは独自のものだ。

BUGは、利便性に優れた立地にあり、JR東京駅から直結しているためアクセスも便利。入場は無料で、会期中は毎日楽しむことができる。展示終了後、訪れた人々は、テクノロジーが私たちの日常にどのように浸透しているのか、そしてその存在をどう捉えるべきか、改めて考える機会を持てるだろう。