SCSKとBigIDが築くデータガバナンスの新時代
SCSK株式会社が、データセキュリティ領域で国際的な評価を受けるBigID Inc.(本社:アメリカ)と国内初のディストリビューター契約を締結しました。この連携により、AI時代におけるデータの取り扱いがより安全かつ効率的になることが期待されています。
背景
近年、AIや生成AI技術の普及により、多くの企業が業務の効率化や新たな価値創出を求めてデジタル化を進めています。しかし、AIが学習に使用するデータには機密情報が含まれる可能性があり、そのリスクは増大しています。また、企業が管理するデータは多様な環境に分散しているため、「どこにデータがあり、誰がアクセスできるか」を把握することが難しくなっています。政府もこの課題に対応すべく、新たなデータ利活用制度を策定し、透明性や信頼性の確保が求められています。
このような状況下で、SCSKはITインフラ事業におけるデータガバナンスを強化すべく、BigIDを選びました。BigIDのプラットフォームは、クラウドやオンプレミス、SaaS環境に散らばるデータを一元的に可視化し、リスクを管理することを可能にします。
BigIDのソリューション『BigID Next』とは
BigIDの提供する『BigID Next』は、企業内外のあらゆるデータソースを分析・統合し、データの所在や属性を明確にするプラットフォームです。主な機能には以下のようなものがあります。
- - データ検出: 複数のプラットフォーム対応のデータ検出機能を提供し、効率的なデータ管理を実現します。
- - データ分類: データの探索やカタログ化を行い、国ごとのデータ規制に基づいて判断が可能です。
- - データリスクの可視化: リスク分析や管理を容易にし、是正措置を講じることができます。
- - データ制御: アプリやAPIを通じて、外部のシステムとの連携を図り、効果的なデータコントロールを可能にします。
このように、BigIDは主要なクラウドサービスや業務システムとの連携が可能で、セキュリティの強化にも寄与します。
今後の展望
SCSKは、BigIDとの協力を通じて、データの活用やAI技術に基づくデジタル基盤の強化を目指しています。グループ会社であるSCSKセキュリティ株式会社とも連携を深め、他のサービスやコンサルティングを通じてデータリスク管理の課題解決に取り組んでいきます。
BigIDのアジア太平洋地域営業担当バイスプレジデントであるMaiwand Youssofzay氏は、「日本で初めてのディストリビューター契約を結べたことを喜ばしく思います。両社が協力することで、日本企業における機密データの保護や、国内規制を遵守したビジネス活動を支援していきます」とコメントしています。
BigIDについて
BigIDは2016年に設立され、企業が保有するデータを統合的に保護し、管理するプラットフォームのグローバルリーダーです。多様なデータ環境に対応し、企業のセキュリティ基準を満たすための革新的なソリューションを提供しています。
まとめ
SCSKとBigIDの提携により、データガバナンスの新たな一歩が踏み出されます。今後、両社の協力がどのように日本のデジタルトランスフォーメーションを推進するかに期待が寄せられます。データの安全な活用とリスク管理の強化において、新しい時代が幕を開けます。