香川高専で行われた「高専人会キャリア講演」の成功報告
2025年12月8日、香川高等専門学校にて一般財団法人高専人会が主催する「高専人会キャリア講演」が行われました。この講演会は、高専の卒業生が起業家やビジネスパーソンとして活躍する姿を公開し、学生たちにさまざまなキャリアの選択肢を示すことを目的としています。イベントには、高専人会の代表理事である渋谷修太氏(フラー株式会社 取締役会長)と、理事の横山和輝氏(株式会社プロッセルホールディングス 代表取締役CEO)が登壇しました。
地方の高専生が抱える課題と講演の狙い
日本は少子高齢化や経済環境の変化が進んでおり、就業環境も大きく変わりつつあります。特に地方に点在する高等専門学校では、起業家やビジネスリーダーと接する機会が訪れにくく、進路選びに悩む学生にとって、その情報が不足するという課題があります。こうした背景を踏まえ、高専人会は香川高専で講演を行い、学生に対しキャリアの意思決定に役立つ情報を提供し、未来の可能性を広げるきっかけを作りました。
講演会の内容と盛況ぶり
講演会では、渋谷氏が自身の高校時代の経験を語りながら、「今こそ、高専生が社会で活躍する時代である」と強調しました。彼は、自ら起業した経緯やその過程でのリアルな体験談を通じて、学生たちに対して自信を持った未来の描き方を示しました。
一方、横山氏は長岡高専での学びから現職に至るまでの道のりを振り返り、その中での困難や失敗、成功体験について赤裸々に語りました。彼は特に、自身の高専時代の失敗をどのように乗り越え、成功へと繋げてきたかを具体的にお話しし、学生たちにとって非常に示唆に富む内容となりました。
講演のプロフィール
これらの講演者のプロフィールも特筆すべき点です。渋谷修太氏は、新潟県出身で、国立長岡工業高等専門学校を卒業後、筑波大学に編入学した後、様々な業界での経験を経て、フラー株式会社を創業しました。彼は、世界的な経済誌「Forbes」にも「30アンダー30」の選出を受けるほどの実績を持っています。
横山和輝氏は1998年に富山県で生まれ、長岡高専を経てフィンランドへの留学を果たした後、起業し、多様な活動を展開しています。彼は、地方の高専生のキャリア支援に力を入れ、高専を基盤とした企業の育成などを行っています。
講演を通じての高専人会の目指す未来
高専人会は、学生たちに夢や目標を持たせるための取り組みを続けていく予定です。彼らのキャリア教育への貢献が、今後どのように進化していくのか、目が離せません。このような講演会を通じて、高専卒業生として社会で活躍する多くの人たちが増えることを期待しています。
講演を終えた学生たちは、リーダーたちからの言葉に刺激を受け、新たな決意を胸に未来に向けて歩き出していくことでしょう。未来の技術者を育成するこのような実践的なイベントは、今後も高専人会の戦略において重要な役割を果たすことでしょう。