クーガーがCVPR 2024にて世界7位にランクイン
クーガー株式会社(東京都渋谷区)にとって、このたびのCVPR 2024は特別な意味を持つイベントとなりました。世界的なコンピュータビジョンの国際会議であるこの大会において、同社のAIチームは今年1月から行われたMIPIチャレンジにおいて、HybridEVSカメラの画像再構成(デモザイク)処理で見事7位の成績を収めました。
近年のモバイル端末におけるイメージング技術の進化は著しく、特に高品質で高速な画像取得が求められています。その応えとして注目されているのが、HybridEVSカメラの技術です。このカメラは、低遅延かつ低消費電力で高品質な画像を提供しますが、オリジナルデータには欠陥ピクセルが含まれる場合があるため、高品質な画像再構成が難しいという課題も抱えていました。
それにも関わらず、今回のMIPIチャレンジには、世界中から110名もの研究者とエンジニアが参加し、クーガーは独自の手法でこの競争を勝ち抜きました。
クーガーのAIチームの革新
クーガーのAIチームが提案した新手法には、いくつかの特徴があります。
1.
段階的な入力画像処理: 入力画像は複数の段階に分けて処理され、各ステージで異なる最適化が行われます。このプロセスにより、最終的な画像品質が大幅に向上しました。
2.
Self-Calibrated Convolutionとピクセルアテンション: 新たに導入されたSelf-Calibrated Convolution with Pixel Attention (SCPA)ブロックにより、空間的かつスペクトル的な整合性が向上しました。
3.
高度なノイズ除去: ノイズ除去ブロックも取り入れられており、重要な画像の詳細を保持しつつ、余計なノイズを効果的に抑えることができました。
今後の展望
今回の研究の成果が持つ可能性は非常に大きいです。例えば、スマートフォンにおいては、HybridEVSカメラとデモザイクアルゴリズムの技術進歩によって、高速かつ高品質な画像取得が実現します。これにより、ユーザーは多様なシーンでの写真や動画撮影がより一層楽になります。
また、自動車、監視カメラ、ドローンといった他の産業分野にも応用可能で、高品質な画像を必要とする場面での活用が期待されています。そして、高品質な画像データはAIの学習や推論にとって重要ですので、モバイル機器におけるAI処理の精度向上にも寄与するでしょう。
クーガーの未来に向けた取り組み
現在、クーガーでは約5,000店舗のファミリーマートに人型AI「レイチェル」を導入するなど、AI技術の実用化に向けた努力を続けています。今後もAI技術の進化を通じて「人間らしさを探求する」テクノロジーの実現を目指して邁進していきます。
会社概要
所在地: 東京都渋谷区神宮前6-19-16 越一ビル201
代表者: 代表取締役CEO 石井 敦
設立年月日: 2006年12月
ウェブサイト:
クーガー株式会社
クーガーは「LUDENS」と呼ばれる人型AIプラットフォームを開発し、画像認識や音声認識、さらにはゲームAIに至るまで、様々な技術を駆使して人間に寄り添うAIの実現を目指しています。