新作医療小説『このクリニックはつぶれます!医療コンサル高柴一香の診断』について
現役医師作家の午鳥志季氏が手掛けた新しいお仕事小説が、いよいよ2025年3月28日に出版される。この作品のタイトルは『このクリニックはつぶれます!医療コンサル高柴一香の診断』。医療と経営の接点をユーモラスかつ爽快に描き、おそらく多くの読者に愛されることでしょう。
物語の主人公は、家族の記憶が詰まったクリニックを守るため開業医となった岩崎慎。彼は医者としての技術には優れるものの、経営に関してはまるで無能。医師会からの徹底的な嫌がらせにより、患者数が激減し、3000万円もの借金を背負い、クリニックは倒産寸前の危機に直面している。
そんな時に彼の前に現れるのが、医師免許を持つ異色の医療コンサルタント・高柴一香だ。彼女は「医療は金儲け」と言い切るビジネスライクなキャラクターだが、慎との出会いを経て、徐々に心の壁が崩れていく。
このコンビは、借金や厳しい状況を乗り越え、工夫と知恵を駆使してクリニックの経営を立て直すことを目指す。そんな中で、慎は経営の重要性に気づきながら、医師としても成長していく様子が描かれている。
この作品の魅力は、医療という厳しい現実を背景に、コンサルタントと開業医のバディ関係が織りなすドラマにある。高柴の毒舌が少しずつ慎に影響を与え、彼の成長を後押しする様子には、思わず笑ってしまうシーンも多い。一方で、経営の苦境に立ち向かう彼らの姿勢には、真剣なメッセージが込められている。
著者の午鳥志季は、神奈川県出身で東京大学医学部を卒業した現役医師。彼女はこれまでも多くの医療小説を手掛け、読者から支持を集めている。新潮文庫のレーベルから出版される本作も、その期待を裏切らない、医療と経営についての洞察が詰まった一冊だ。
この作品は、医療従事者だけでなく、一般の読者にも手に取りやすく、楽しみながらもリアルな医療の現状について考えさせられる内容になっている。
書籍情報
- - タイトル: このクリニックはつぶれます!医療コンサル高柴一香の診断
- - 著者: 午鳥志季
- - 発売日: 2025年3月28日
- - 定価: 737円(税込)
- - ISBN: 978-4-10-180302-9
- - 購入リンク: 新潮社の本
医療現場のリアルな厳しさと、経営の難しさを軽快に描いた本作を是非手にとってみてほしい。物語を通じて、私たちが普段意識していない医療の裏側を知る貴重な機会となるはずだ。