Illumioが新たな舵取り役を迎えた理由
サイバーセキュリティのニーズが高まる中、アメリカ・カリフォルニア州に本社を持つIllumioが、日本支社のカントリーマネージャーに江尾浩昌氏を任命しました。江尾氏は30年以上の経験を持つ業界のベテランであり、特にスタートアップ企業の成長をサポートする能力に秀でています。今回の任命は、特にゼロトラスト・セグメンテーション(ZTS)への需要の高まりを受けたものです。
ゼロトラスト・セグメンテーション(ZTS)とは
ゼロトラスト・セグメンテーションは、ネットワーク内の全てのトラフィックを監視し、信頼できるかどうかを常に評価するセキュリティ戦略です。これにより、未承認のアクセスや攻撃者の侵入を防ぎ、重要なデータ資産を保護することができます。近年、サイバー攻撃が巧妙化しているなかで、このアプローチは企業にとって必要不可欠なものとなっています。
江尾浩昌氏プロフィール
江尾氏は、Illumioに入る前、Cerebras Systemsの日本支社でヴァイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーを務め、その直前は数々のテクノロジースタートアップでリーダーシップを発揮してきました。彼の経験には、CohesityやScality、Fusion-io、Isilon Systems、NetAppなど、名だたる企業での重要な役割が含まれています。
日本市場におけるサイバー脅威
彼がIllumioに就任する背景には、最近発表された「グローバルランサムウェアコスト調査」があります。この調査によると、日本の企業の51%がランサムウェア攻撃によって業務が停止し、48%が顧客を失い、さらには大幅な減収を余儀なくされていることが判明しました。こうした状況を踏まえ、江尾氏の専門知識が求められています。彼は「レジリエンスを築くためには、侵害やランサムウェアを抑え込み、封じ込めるセキュリティ戦略が企業に必要です」とコメントしています。
Illumioのミッション
Illumioは、ゼロトラスト・セグメンテーション・ソリューションを通じて、企業がサイバー攻撃から身を守る助けをしています。具体的には、トラフィックフローの可視化やセグメンテーションポリシーの自動設定を行い、マルチクラウド環境やハイブリッドインフラストラクチャ内での横移動を防ぎ、セキュリティの強化を図っています。
今後の展望
江尾氏のリーダーシップのもと、Illumioは日本市場でのプレゼンスをさらに強化し、企業のサイバーセキュリティ戦略をサポートしていく計画です。最高収益責任者のジョン・レンズ氏は「江尾は複雑な状況で成果を出す実績を持っており、Illumioのミッションに対する適任者です」と述べ、彼の存在が企業のオペレーショナルレジリエンスにどれほど貢献するかを期待しています。
今後もIllumioの取り組みに注目が集まります。