音楽で人々をつなげる「ParoTone」
大阪大学から生まれたスタートアップeMotto株式会社が開発した「ParoTone」は、楽器演奏の挫折を乗り越えるための素晴らしいツールです。この楽器は、音楽でコミュニケーションを図りながら世代を超えた交流を可能にします。2025年4月26日には、大阪・関西万博にて、20代から70代の幅広い世代が参加するバンドがこの楽器を使用してステージ発表を行う予定です。
背景となる社会的課題
現在、地域社会でのつながりが希薄になり、特に高齢者の孤立が深刻な問題となっています。こうした状況の中、世代を超えて共通の言語となる音楽は、重要なコミュニケーション手段といえます。しかし、従来の楽器では、演奏を始めた人の中で約4割が挫折してしまうという研究もあります。そこで、eMottoは「挫折しない楽器」という新しい発想でParoToneを開発しました。
ParoToneの特徴と活用
ParoToneは、習得の難しさを大きく軽減し、誰でもすぐに楽しく演奏できるよう設計されています。この楽器を活用して多世代のコミュニティを形成したいという想いから、2024年8月には特に50代以上のメンバーを中心としたバンドを結成しました。約2週間に1回、東京都江東区に集まり、楽器の演奏技術を高めつつ、音楽を通じた交流を深めています。練習を通じて得られる、自らの手元よりも他者の目を意識すると合奏がうまくいくという新しい気づきは、音楽が人々をつなぎ、コミュニティを形成する力があることを再認識させてくれました。
大阪・関西万博への参加
2025年4月26日、大阪・関西万博のフューチャーライフビレッジ TEAM EXPOパビリオンにて、ParoToneを使ったバンドが音楽を披露します。この発表は11:00から11:30に行われ、また展示ブースではParoToneの体験もできます。多世代が参加するバンドのメンバーの中には、楽器経験がほとんどない初心者もおり、音楽によって世代や背景の異なる人々が共に演奏できるという楽器の特性を体現しています。
バンドメンバーの感想
実際にバンドに参加しているメンバーからは、「何年も夢見ていたジャズの演奏ができた」という喜びや、「家族の中で仲間を持てたことに感謝している」といった声が寄せられています。ParoToneは音楽を通じて人々を結びつけ、特に50代から70代のシニア世代に多く支持されています。楽器演奏は脳科学的にも認知機能を高める効果があるため、特にシニアにとっては新たな頭の体操となるでしょう。
今後の展望とイベント情報
eMottoはParoToneを中心とした合奏イベントを今後も定期的に実施する計画です。初めての方も参加可能な音楽活動イベントを開催し、音楽を楽しむ場を提供します。2025年のイベントスケジュールは以下の通りです:
- - 2025年3月30日 16:00-19:00(東京都江東区)
- - 2025年4月13日 16:00-19:00(東京都江東区)
- - 2025年4月20日 16:00-19:00(東京都江東区)
これらのイベントでは、ParoToneを使った練習のほか、参加者同士の交流や体験コーナーも設けられ、初めての方でも気軽に音楽の輪に加わることができます。eMottoは音楽を通じて人々をつなぎ、世代を超えたコミュニティの形成に貢献していく所存です。
ParoToneの魅力
ParoToneは、ピアノと比べて圧倒的に早く習得できることが特徴です。スマートフォンに接続するだけで簡単に演奏でき、楽器演奏の楽しさを感じることができる新たな時代の楽器です。その開発の背景には、音楽を愛する開発者の思いがあります。「母と一緒に演奏したい」という純粋な気持ちがParoToneの誕生を支えています。音楽の知識がなくても感情豊かに演奏できるこの楽器は、今後の社会でますます求められることになるでしょう。
詳細は[^1]でご確認ください。
^1]: [ParoTone公式サイト