名古屋の起業支援環境が進化する
カリフォルニアのシリコンバレーをはじめ、世界各地でスタートアップが活躍する一方、日本においても新たなビジネスモデルやコミュニティづくりが求められています。そんな中、コミュニティデザインツールの「station」と、名古屋及び東海地方の起業家エコシステムを支える「UNERI」が手を組み、スタートアップの可能性をさらに広げる取り組みを発表しました。
パートナーシップ締結の背景
現在、経済の停滞が続く中、起業家が孤独と戦いながらチャンスを見出すことが求められています。特に、コロナウイルスの影響により長期的な不況が懸念され、オフラインでのつながりが減少する中、オンラインでのコミュニティがより重要になっています。コミュニティは単なる人の集まりではなく、互いに支え合い、新たなビジネス機会を生む場としての役割が求められています。
「station」は、そうしたコミュニティの重要性に着目し、心理的、経済的な安心を提供する「オルタナティブなコミュニティ」を構築するためのシステムや知識を提供しています。一方の「UNERI」は、名古屋の起業家エコシステムの耕作を目指しており、スタートアップや社会起業家、社内起業家など多様な「つくる人」が共存できる「豊穣な生態系」を築くことを目指しています。
今回のパートナーシップを通じて、両者はスタートアップエコシステムにおけるコミュニティの可能性を掘り下げ、コミュニティインフラとスタートアップインフラを組み合わせた実験・研究を進める共同の取り組みを行います。これにより、スタートアップ同士のネットワークの構築や個々のビジネス機会の最大化を狙います。
具体的な目的と展開
このパートナーシップに基づいて、以下のような目的が設定されています。
- - スタートアップ向けの明確なネットワーク構築
- - アクセラレータープログラムに選ばれた企業のオンラインコミュニケーション活性化
- - 卒業生へのフォローアップ強化
- - スタートアップのスキルや課題の可視化
- - 起業家、投資家、メンターとのオンライン連携を強化
- - アクティビティデータの蓄積と可視化
- - コミュニティの特性をわかりやすく示しブランド力を向上
これらの施策は、今後のスタートアップ支援において非常に重要な役割を果たすと考えられています。
コミュニティの価値を可視化する新たな試み
「UNERI」は、コミュニティの資産や価値を見える化し、集客や活性化、メンバーのライフタイムバリュー向上に寄与するため、コミュニティデザイン知識のシェアイベントや、マネージャー向けの研修などを開催予定です。これにより、地域の起業家に新しい機会と価値を提供し、持続可能なコミュニティ作りに寄与することを目指しています。
代表者からのコメント
stationの共同代表である渡邊雄介さんは、「コミュニティを新しくデザインし、自分に合ったコミュニティを選べる仕組みが求められています。新型コロナウイルスの影響は、コミュニティの重要性を再確認させるきっかけとなりました。」「UNERIとも協力し、名古屋の起業家たちにとって有益なネットワークを構築したいです」とのコメントを発表しています。
一方で、UNERIの河合将樹さんは「今後、多くのインキュベーション拠点が作られる中、コミュニティマネージャーの役割が重要になってきます。それは地域全体のエコシステムが自律的に循環する基盤をつくるための大切な要素です」と語っています。
まとめ
stationとUNERIの新たなパートナーシップは、名古屋の起業家やベンチャー企業にとって大きな期待が寄せられています。これからの展開がどれほどのインパクトを持つのか、今後の進展から目が離せません。コミュニティの変革が起こるこの瞬間に立ち会い、未来のビジネスの流れを共に築いていきましょう。