東京の袋物業界の進化
2022-12-08 15:00:01
東京の伝統を紡ぐ、袋物製造業界のデジタル化とブランディングの取り組み
東京の伝統を紡ぐ、袋物製造業界のデジタル化とブランディングの取り組み
東京の袋物製造業界には、江戸時代から続く深い歴史があります。しかし、近年の業績の悪化や職人の高齢化といった課題に直面しているため、新たな取り組みが必要とされています。そこで、東日本バッグ工業組合はデジタルブランディングプロジェクトを立ち上げ、業界の活性化に向けた道筋を示しました。
プロジェクトの背景
数年前から、袋物製造業界の業績は下降線をたどっており、多くの事業者が廃業しています。かつての繁栄は過去のものであり、職人の技術力が求められています。特に、近年の新型コロナウイルスの影響は業界に打撃を与え、さらなる支援が求められています。その結果、東京都中小企業団体中央会の新しい戦略支援事業に選定され、デジタル技術を駆使した業界活性化プロジェクトが始まりました。
目指すべき2つの柱
このプロジェクトは、主に「業界全体のブランディング化」と「デジタル技術を用いた情報発信力の強化」という2つの柱から成り立っています。まず、業界全体のブランディングを強化するために、ブランド名を『BAG MAKERS TOKYO』と定め、地域の強みや技術力をアピールする計画が進行中です。
ブランドロゴやコンセプトムービーの制作
この新しいブランド名のもと、ロゴやコンセプトムービー、コンセプトブックなどが制作されます。ブランドロゴは、主に職人たちの技術に焦点を当て、東京のものづくりへの誇りを表現。コンセプトムービーは、職人の技を映し出すことで、その高度な技術や商品の魅力を伝えることを目的にしています。
デジタル発信力の強化
デジタル技術を用いることは、現在の社会において不可欠です。組合は公式ウェブサイトやSNSを活用し、情報発信の強化を図っています。また、新たに作成されるブランドサイトでは、東京のバッグや小物の品質や歴史も併せて紹介されます。これにより、広範囲にわたる消費者への認知度を高めることが狙いです。
展覧会「TOKYO嚢物展」
プロジェクトの集大成として、展覧会『TOKYO嚢物展』が2023年1月27日と28日に銀座伊東屋で開催されます。この展覧会では、江戸時代のバッグとそれにインスパイアされた現代のデザインが対比され、業界のルーツと未来的な想像が融合した作品が展示されます。特に、クリエイティブディレクターの寺内ユミ氏が手掛けるデザインも注目されています。
未来への展望
東日本バッグ工業組合は、伝統的な技術を守りながら、現代的な視点を取り入れて次世代に継承していくための努力を続けています。新たなブランディングやデジタル施策により、東京のバッグ製造業はその魅力を再発見し、さらなる飛躍を遂げることでしょう。
会社情報
- 会社名
-
東日本バッグ工業組合
- 住所
- 東京都台東区柳橋2-16-14バッグ会館2階
- 電話番号
-
03-3851-5278