行方市の「さつまいもあん」:食品ロス削減と地域活性化を両立
茨城県行方市は、立教大学観光学部との連携により、食品ロス削減と地域資源活用を目的とした「さつまいもあん」を開発しました。2024年7月10日より、行方市のふるさと納税返礼品および道の駅いたこにて販売を開始しています。
「さつまいもあん」は、行方市を代表する農産物であるサツマイモを使用。通常出荷されないふぞろいのサツマイモを有効活用することで、食品ロス削減に貢献しています。その柔らかく上品な甘みは、パンやスイーツ、和菓子など幅広い用途で活用できる万能なペーストです。家庭での食事から、高級料理まで、様々なシーンで活躍する「さつまいもあん」は、行方市の新たな名産品として注目されています。
学生のアイデアから生まれた「さつまいもあん」
「さつまいもあん」開発のきっかけは、立教大学観光学部の学生が、行方市の現状と課題について学んだ講義がきっかけでした。学生たちはフィールドワークを通じて、「出荷されないサツマイモを価値ある食材として再評価する」というアイデアを創出し、地域課題解決に向けた取り組みをスタートさせました。
行方市と立教大学、そして地域企業との連携
行方市は、学生たちのアイデアを形にするため、地域企業である株式会社JCBトラベルや道の駅いたこと連携し、商品開発を進めました。道の駅いたこは、自社工房「虹工房」で「さつまいもあん」を製造。地元企業の技術力と学生のアイデアを融合させたことで、食品ロス削減と地域活性化を両立する商品が誕生しました。
行方市の未来を担う「さつまいもあん」
「さつまいもあん」は、行方市が目指す持続可能な社会の実現に向けて、重要な役割を果たすと期待されています。食品ロス削減と地域資源活用という課題解決に貢献するだけでなく、新たな観光資源としても注目を集め、行方市の魅力を発信する役割も担います。
行方市 鈴木周也市長コメント
「この商品は、立教大学観光学部の学生の皆さんが、実際に茨城県行方市を歩いて発案しました。若者の『外から目線』のアイデアをもとに、関係者が連携し実現した貴重なものです。ふるさと納税の返礼品として、また、これを原料とした商品開発にも取り組んでいきます。今後も、関係者の皆さまと協力して、持続可能な社会づくりに向けた取り組みを推進していきます。」
立教大学観光学部 現3年生 武田仁海さんコメント
「商品を企画するにあたって、SDGsに配慮することを意識しました。通常は廃棄されてしまうふぞろいのサツマイモをどう利用するか考え、ペースト状に加工する商品に行き着きました。『さつまいもあん』はサツマイモの旬である秋だけでなく、1年中楽しめる行方市の名産品になってほしいと思います。」
道の駅いたこ事業課 前島英司主任コメント
「今回の取り組みにおいて、ふぞろいなサツマイモを有効活用すべく、人気のどら焼きなどを製造している自社工房『虹工房』で『さつまいもあん』を製造します。立教大学観光学部の学生の皆さまのアイデアを形にしたさまざまな用途に使用できるペーストをぜひご賞味ください。」
「さつまいもあん」は、行方市、立教大学、地域企業の連携により生まれた、食品ロス削減と地域活性化の象徴的な商品です。行方市の新たな名産品として、地域経済の活性化に貢献すると期待されています。