PR業務を革新する「SAKAE」のAIエージェント機能
総合PR会社である共同ピーアール株式会社が、広報・PRオペレーションツール「SAKAE」に新たにAIエージェント機能を実装しました。この革新的な機能は、業界初の「フルAIシフト宣言」に基づき、プレスリリースの配信先メディア選定を自動化するものです。
AIエージェントの仕組みと特徴
AIエージェントとは、ユーザーの目的に応じて自律的に判断し行動する高度なソフトウェアシステムを指します。一般的に生成AIがコンテンツ作成に焦点を当てるのに対し、AIエージェントは特定の目的を実現するために能動的に動きます。これにより、ただの指示応答を超え、環境を認識し問題解決しながら一連のタスクを完遂します。
これまで、同社はPRの専門知識を持つ担当者が、プレスリリースに基づいて適切なメディアを選定していました。この方法は、クライアントや各メディアの特徴、報道の傾向を考慮した上で最も効果的な配信先を選ぶものでしたが、一案件ごとに多くの時間を要するため業務が圧迫されがちでした。
AIエージェント機能の導入で期待される効果
今回の機能追加により、プレスリリース送信後に得られる独自データ(開封率・掲載率など)を活用し、最適な配信先メディアリストの自動作成を行います。この新機能によって、当社はこれまでのメディアリスト作成にかかる工数を約60%削減できることを目指しています。
Amazon Bedrock Agent Coreの活用
AIエージェント機能の実装にあたり、共同ピーアールが採用したのは、AmazonのBedrock Agent Coreです。このプラットフォームは、高性能なエージェントを安全に大規模に運用でき、ツールやデータを横断してアクションを実行することが可能です。さらには、低レイテンシーで長時間の実行も実現し、セキュリティ面でも安心感があります。
今後の展望
共同ピーアールでは、「PRコンサルタントの能力を向上させる補助ツール」としてこのAIエージェント機能を活用し、「メディアリレーションズ」、「業務データ」と「人」、「AI」の融合によって取引先にさらなる付加価値を提供し、広報・PR業務の効率化を図ります。
すでに実装されている業務AI機能
SAKAEには、すでにいくつかの業務AI機能が実装されています。これには、AI検索機能、AIアシスタント機能、AIリリース作成機能、さらにはAIによる論調分析機能と論調比較機能、そしてAIまとめてスライド作成機能が含まれます。これらの機能が統合されることで、PR業務はますます効率的かつ効果的に進化しています。
このように、共同ピーアール株式会社が進めるAIによるPR業務の革新は、広報アプローチの新しいスタンダードを示す基盤となることでしょう。