フェアトレード市場の成長
2021-12-09 15:41:03

コロナ禍でも成長を見せる日本のフェアトレード市場の最新状況

コロナ禍でも成長を見せる日本のフェアトレード市場



2020年、日本のフェアトレード市場は131.3億円という推定規模を記録し、前年から約6%増加しました。この成長はコロナ禍にも関わらず、持続可能な開発目標(SDGs)への関心が高まり、市民や企業がフェアトレードに注目した結果といえます。

特に、フェアトレード認証製品の中で最も売上を誇るのがコーヒーです。しかし、チョコレートや紅茶、コットンなど他の製品も着実に市場に浸透しつつあります。欧米諸国と比較すると日本の市場規模は依然として小さく、ドイツの約18分の1の規模です。

また、フェアトレード・インターナショナルは、コロナ禍の影響を受けた開発途上国の生産者への救援・復興基金を設立しました。この基金には政府や企業から19億円以上の資金が集まり、実際に現地への直接支援が行われています。こうした取り組みは、フェアトレード商品の価格保証やプレミアムによるセーフティネットとしての役割も果たしています。

2021年の新たな動き



2021年には、特に大手小売業者によるフェアトレード商品の取り扱いが増加し始めました。イオントップバリュはプライベートブランド内のコーヒーとチョコレートについて、2030年までに全て国際フェアトレード認証を受けたものに移行することを発表。また、ナチュラルローソンや西友でもオリジナル商品の販売が開始され、業界内でのフェアトレードへの関心が高まっています。

小売業界の動きは、商品の供給元である製造業者にも影響を与え、市場全体の革新につながっています。ヨーロッパではすでにフェアトレードが定着していますが、日本でも明らかに市場の変化が進行中です。

若者世代の理解と支援



特に若年層はフェアトレードに対する理解が深まっており、10代の約80%がこの言葉を認知しています。この認知度は年代が上がるにつれて減少するものの、教育機関やメディアでの取り組みが進むことで今後のさらなる普及が期待されます。

青山学院大学が「フェアトレード大学」に認定されたことも、教育の現場における意識の高まりを示しています。持続可能な社会を目指す取り組みが億劫でなく、むしろ必要不可欠と捉えられつつあるのです。

フェアトレードの重要性



フェアトレードとは、「公平な貿易」を意味し、非フェアトレードの取引で問題となる小規模生産者の生活水準の低下や環境問題への配慮を目的としています。適正価格での取引や環境に優しい生産方法を確保することで、持続可能な生産と生活向上を支援しています。

認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンは、こうしたフェアトレードの普及を目指して活動しています。世界中の多くの生産者が日常生活を改善するために、このフェアトレードの仕組みを必要としています。

日本でもフェアトレード市場が成長していくことが予想され、消費者自身がこの活動に対する理解を深めることが、より持続可能な社会を形成する手助けとなるのです。

会社情報

会社名
特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン
住所
東京都中央区日本橋富沢町11-6英守東京ビル3階
電話番号

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