白石助教の受賞
2025-12-26 13:47:53

福岡大学薬学部の白石助教が医療薬学界での栄耀の受賞を果たす

福岡大学薬学部の白石助教が「Postdoctoral Award」を受賞



福岡大学薬学部の白石ちひろ助教が、先日、神戸市で行われた「第35回日本医療薬学会年会」にて栄えある「Postdoctoral Award」を受賞しました。この賞は、医療薬学の研究課題に挑む優れた研究者を称えるもので、白石助教の業績が特に評価されました。

彼女が受賞した研究テーマは、「オラパリブ投与患者における貧血発現の実態とその要因を明らかにすることを目的とした後方視的観察」です。この研究は、がん治療薬であるオラパリブを使用する患者における貧血のリスクとその特徴を詳細に調べるものです。

オラパリブと貧血の関係



オラパリブは、がん患者にとって非常に有効な治療薬ですが、その使用に伴って貧血が発生することもあります。この研究では、オラパリブによる貧血の頻度や特徴を取り上げ、赤血球のサイズが大きくなる傾向や、味覚異常や食欲不振との関連性が見出されました。また、白金製剤の使用歴が長い患者では、貧血が繰り返し生じる傾向も指摘されています。

日本人患者においては、葉酸やビタミンB12の不足が確認されなかったため、貧血の原因が葉酸不足だけでは説明できないことが示唆されました。このため、葉酸補充は不足が確認された場合に限るべきだと結論付けられました。

研究の重要性



白石助教の研究は、オラパリブ治療を受ける患者にとってとても重要な意味を持ちます。貧血のメカニズムや発現を明らかにすることにより、適切な検査や副作用対策が可能となり、患者はより安全に抗がん剤治療を続けられるようになります。

臨床マインドの重要性



白石助教は、臨床薬剤師としての現場経験を活かし、大学院での研究にも取り組んでいます。彼女は、病院や地域との連携を深めながら、臨床研究を精力的に進めています。

受賞を受けて、白石助教は「このような栄誉ある賞を賜り、誠に光栄です。この成果は、私一人の力では達成できませんでした。多くの方々のご協力に心から感謝申し上げます。今後も臨床現場に根ざした研究を進め、次世代の薬剤師の育成に尽力していきたい」と述べています。

今後の展望



白石助教の業績は、医学の進歩に寄与するだけでなく、患者へのより良い医療提供に直結するものです。今後も彼女の取り組みに注目が集まります。学生の教育にも力を入れながら、白石助教が臨床の第一線で活躍できる新たな薬剤師を育てていくことを期待したいです。


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福岡大学
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