住宅ローンにおけるボーナス払いの実態調査の概要
首都圏を中心に任意売却サービスを提供するインプルーブメント株式会社は、住宅ローンのボーナス払いを利用している453名を対象に調査を行いました。その結果、約80.8%の利用者が返済に不安を感じており、特に若年層においてその懸念が強まっていることが分かりました。この調査は、物価の上昇や金利の引き上げが家計に与える影響を受けてのものであり、ボーナス払いが生活にどのような不安要因をもたらしているのかを探るものです。
調査の目的と背景
2024年以降、経済状況が不透明な中で迎えるボーナスシーズン。特にボーナス払いは計画的な返済手段として多くの人に浸透していますが、ボーナスそのものの不確実性や金利上昇リスクが高まっています。これにより、「今後もボーナス払いを継続できるのか」、「ボーナスが減少した場合にどうすべきか」という不安が急増しています。
調査結果のサマリー
1.
不安を感じる人が非常に多い:調査の結果、ボーナス払い利用者の約80.8%が何らかの不安を抱えていることが判明。また、20代の不安感は89.6%と、特に若年層で深刻な状況が確認されました。
2.
ボーナスの減額影響:ボーナスの減額やカットがあった場合、約69.8%が「困る」と回答。ボーナス払いが返済額の2割以上を占める世帯では、約9割が大きな影響を受けることが示されました。
3.
楽観的な見通しは危険:返済を滞納してしまった場合、41.7%が「金融機関と話し合えば解決できる」と考えているなど、競売リスクへの認識が不足しています。
4.
相談の必要性:実際に金融機関に返済相談をした人は18.6%に過ぎず、ほとんどの人が問題を放置していることが明らかになりました。このことから、早急な相談が求められる状況にあります。
5.
任意売却の認知度は低い:競売回避手段の一つである「任意売却」をよく知っていると回答した人はわずか13.0%にとどまり、知識不足が多くの人を危機に陥れる可能性があります。
6.
貯蓄に依存する傾向:ボーナス払いが困難になった時の対策として、62.3%が貯蓄を切り崩すことを検討しているという結果が出ました。
7.
利用者の切実な声:自由記述では、「ボーナス払いにしておけばよかった」という後悔や、「常に不安を抱えている」といった切実な声が寄せられています。
代表者のコメント
インプルーブメント株式会社の代表取締役、安達真也氏は、この調査結果を受けて、住宅ローンのボーナス払いが多くの人にとって大きな不安要因となっている点を強調しました。また、特に若年層において高まる不安は深刻であり、適切な情報と相談の重要性を指摘しています。さらに、困難な状況になった場合には、早期に行動を起こすことが求められます。
調査概要
今回の調査は2024年に行われたもので、対象は20代以上の住宅ローンボーナス払い利用者453名に対してインターネットを通じて実施されました。調査の結果、ボーナス払いに対する深刻な返済不安と、その背景に潜む問題が明らかとなりました。