礼文観光ホテル咲涼が創り出した現代アート・木彫り熊の新たな魅力

木彫り熊が現代アートとして生まれ変わる

礼文観光ホテル咲涼（さりょう）は、北海道礼文町に位置するシーズンホテルです。このホテルが、北海道を代表する文化である「木彫り熊」を現代アートとして再生する取り組み「Re-Bear Project」を展開しています。この注目すべきプロジェクトは、株式会社家’s（富山県高岡市）と連携し、長年保管されてきた木彫り熊に新たな魅力を与えています。

木彫り熊は大正時代に誕生し、北海道文化を象徴する民芸品として親しまれてきました。その魅力を現代に引き継ぐべく、咲涼では木彫り熊にコンセプトカラーである“緑”を施し、伝統と現代の感性を融合させたアート作品が完成しました。この作品は、咲涼の公式ECサイトで2025年10月28日から販売を開始予定で、木彫り熊の新たな価値の創造に寄与します。

「Re-Bear Project」とは？

「Re-Bear Project」は、もともと観光資源として製作されることが多かった木彫り熊に新しい命を与える試みです。倉庫に眠る木彫り熊に塗装やデザインの手を加え、アートとしての新しい価値を生み出しています。この取り組みは、観光土産から現代アートとしての役割へと木彫り熊のあり方を変える挑戦でもあります。

塗装のこだわり

木彫り熊には、咲涼のシンボルである“緑”が慎重に塗られ、木彫り特有の力強いフォルムや繊細な毛彫りが際立つよう配慮されています。この結果として、北海道文化の象徴である木彫り熊が、観光資源としてだけでなく、芸術作品としても愛され続けることを目指しています。

今後の展望

礼文観光ホテル咲涼の総支配人、西村大樹氏は、「木彫り熊が新たな命を吹き込まれ、現代アートとして人々の暮らしに息づくことを嬉しく思います」とコメントしています。地域の文化を継承しつつ、魅力を発信していく活動に力を入れていく姿勢が印象的です。

一方、家’sの代表である伊藤昌徳氏も、北海道出身として木彫り熊に特別な思い入れがあると語ります。「木彫りの熊は土地の文化に根ざしたものであり、今回の美しさと価値を再認識するチャンス」と、このプロジェクトへの意気込みを見せます。