アサヒグループ食品が「食用微生物コンソーシアム」に参画し未来の食材開発を推進

アサヒグループ食品株式会社(本社:東京)は、2025年1月よりオランダのNIZO Food Research B.V.が主導する「食用微生物コンソーシアム」に参画することを発表しました。このコンソーシアムは、酵母細胞壁の新たな機能を解明し、乾燥酵母やその細胞壁が持つ食物繊維やたんぱく質に関する研究を行います。

アサヒグループ食品は、長年にわたり酵母の研究を進め、多くの有効成分を発見してきました。特に、パン酵母から得られる「酵母細胞壁」に注目し、その機能性の研究に取り組んでいます。2024年5月には、日本栄養・食糧学会大会において「乾燥ビール酵母」と「パン酵母由来の酵母細胞壁」の腸内環境改善効果を確認しました。また、同年8月の日本食品化学工学会第71回大会では、酵母細胞壁と「有胞子性乳酸菌」の組み合わせによる腸内環境へのポジティブな影響を発表しています。これらの研究を通じて、酵母細胞壁の持つ新たな機能を見つけ出すことが期待されています。

NIZO社は、2050年までに世界の人口が約97億人に達すると予測されている中、食糧需要の急増に対応するため、持続可能な食品原料の開発が急務だと認識しています。気候変動や土地の劣化などの課題に直面しているため、耕作地や温室効果ガスの排出の少ない酵母や菌類、藻類などの微生物を利用したバイオマスに注目しています。これらの微生物から得られる豊富な食物繊維やたんぱく質を活用し、より良い食品の開発を目指し、健康にも寄与することを目標としています。

そのため、2024年6月に立ち上げられた「食用微生物コンソーシアム」には、9社が参画しており、Wageningen Universityやオランダ政府とも連携しながら機能性評価を進める予定です。この取り組みが成功すれば、今後の食品産業において重要な成果を生む可能性があります。

アサヒグループ食品が参画することで、彼らの持つ酵母研究の知見が新たな発展を遂げることが期待され、持続可能な食品開発に向けた力強い一歩となるでしょう。NIZO社は、食品と健康のための契約研究を行う世界のリーダーとして、最新のR&Dセンターや食品加工施設を活用し、革新的な製品開発に寄与していきます。これにより、未来の食品業界に対するインパクトも大きくなっていくと考えられます。

さらなるエビデンスに基づく研究が進むことで、今後の食品製品に新たな価値を加えると共に、持続可能な生活の実現に向けた貢献が期待されます。

会社情報

会社名
アサヒグループ食品株式会社
住所
東京都墨田区吾妻橋1-23-1
電話番号

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