2023年10月、独立行政法人国際協力機構(JICA)は第3回社会還元表彰式を実施し、JICA海外協力隊の活動を通じて社会課題に取り組む者を称えました。この式典には、応募者50名から選ばれた7名がプレゼンテーションを行い、その中で最も優れた取り組みとして青木由香さんが大賞に輝きました。青木さんはNPO法人アレッセ高岡の代表として、外国人の子どもたちへの学習支援や市民性教育に挑み、その成果を発表しました。
青木さんは、この受賞に際して「国籍に関わらず、個々の人間を理解することが大切」と語り、地域社会における外国人ルーツの子どもたちへの支援の意義を強調しました。彼女の活動は、日本と途上国に共通する多様性を尊重する思考をもたらす一助となっており、審査委員長からは「今後のモデルケースとなる」との評価も受けました。
式典では、これまでの帰国後10年から帰国後20年に応募資格を拡大することが発表され、さらなる社会貢献が期待されています。田中理事長は、協力隊のボランティア経験が日本国内の地域開発に貢献することを強調し、「広がる期待」に応え続けると述べました。
他の受賞者は、不登校問題解決を目指す「NIJINアカデミー」の星野達郎さんや、地域活性に取り組む庄田清人さんなど、多岐にわたる分野で社会貢献を果たしています。特に、青木さんは20名以上の外国人ルーツの子どもたちを対象に多文化共生を実現するための取組みを進め、地域内での意識改革に寄与しています。
表彰式の後、ネットワーキングイベントも開催され、受賞者やサポーター企業、報道関係者などが集まり、今後の協力隊の活動を促進するための意見交換が行われました。JICAは、社会貢献の機会を広げ、より良い社会作りに寄与し続けることを目指しています。
JICAは2025年に60周年を迎え、その活動を通じて国際社会に貢献していくことが期待されています。今後も、協力隊員の社会還元活動を支援し続け、国内外の課題解決に向けた努力を続ける所存です。JICAのホームページでは、さらなる活動と情報が発信されており、関心のある方はぜひ確認してみてください。