令和時代のお墓選びと供養の新方程式：実態調査の結果から見える未来

令和時代のお墓選びと新たな供養の形

最近の調査結果によれば、令和時代のお墓選びは二つの選択肢に分かれつつあります。伝統的な「一般墓」と、新しい供養の形である「永代供養型のお墓」がそれです。この調査を実施したのは、仏壇や墓石の販売、屋内墓苑の受託販売を行う株式会社はせがわ。調査対象は直近5年以内にお墓を購入または改葬した、もしくは今後購入を考えている40～70代の男女600名です。

調査の結果、直近5年の墓所購入者の選択はほぼ二等分に分かれていました。一般墓が49.0%であるのに対し、永代供養型のお墓が49.7%と、両者には強い需要があることが明らかになりました。この結果は、伝統に対する支持と現代的な供養形態の求めが共存している証です。

永代供養型のお墓の需要拡大

さらに注目すべきは、今後お墓を購入したり改葬を検討している人の約80%が永代供養型のお墓を考えていることです。これは、近年の後継者不足問題や管理の手間を軽減したいというニーズからくるものと考えられます。樹木葬や納骨堂といった形が特に人気を集めています。調査では、一般墓を選ぶ理由が「伝統を大切にしたい」とする声が多かった一方で、永代供養型のお墓に対する需要は高まる一方です。

調査結果によると、樹木葬を選ぶ理由として最も多かったのは「後継者が不要」であることです。続いて「管理が楽」という意見も多く寄せられ、経済的な観点からも一般墓が高くつくことを懸念する声も見受けられました。樹木葬ならではの自然に還るイメージも、この新しい供養スタイルの支持を集める要因となっています。

終活とお墓の購入

さらに、この調査からはお墓選びをするきっかけとして「終活」に取り組む人が増えていることも分かりました。調査では、お墓購入や改葬の3人に1人が終活を理由に挙げており、特に90%以上の回答者が終活の重要性を感じています。終活をきっかけに、自分自身や先祖への供養の仕方を見直す人々が増えています。

また、家族が亡くなったことなどがきっかけでお墓に目を向ける人も多く、具体的な行動に移るパターンが増えています。現在では、「お墓をじまい」といった形で、遠方にあるお墓を整理することも人気です。この場合、所定の手続きを経て遺骨を移動する必要があります。

お墓選びの悩みとその解決策

お墓選びにおいて最も大きな悩みは「墓の跡継ぎ」に関する問題でした。その後には「墓の定期的な管理ができるか」という懸念が続きます。核家族化やおひとり様の増加がこの悩みを裏付けており、永代供養型のお墓が人気である理由となっています。

また、立地やアクセスの良さ、そして費用面も選ぶ際の重要ポイントになっており、多くの人がこれらを重視しています。特に、永代供養型のお墓は一般墓に比べて経済的な選択となることが多く、そのための導入を模索する人々が増加しています。ただし、永代供養型が必ずしも安価とは限らず、家庭の状況に応じた選択が必要です。