メルボルン大学が選択したエンタープライズソフトウェアの新しい形
オーストラリアにあるメルボルン大学は、5万人以上の学生と1万人の職員を抱える国内有数の高等教育機関です。この大学が最近公式に発表したのは、Oracleシステムに対するリミニストリートのサポートを導入したことです。この一手により、デジタルイノベーションへの投資を強化すると同時に、卓越した学生体験を提供するための取り組みが進められています。
リミニストリートとは?
リミニストリートは、主にエンタープライズソフトウェアのサポートを提供するグローバル企業であり、特にOracleやSAPに対する第三者保守サービスを展開しています。その強みは、柔軟かつカスタマイズされたサポートを提供できる点です。メルボルン大学では、Oracle Database、EBS、HyperionシステムにRimini Support、Rimini Connect、Rimini Protectの各サービスを採用しています。これにより、高額なアップグレードの負担を軽減し、基幹システムの柔軟性が向上しました。
卓越した学生体験を実現するための戦略
メルボルン大学のエンタープライズテクノロジー部門を率いるDaniel Buttigieg氏は、学生が常にオンラインでのリソースアクセスを求める現代において、ITリソースを効率的に活用することが重要だと述べています。リミニストリートへの移行によって、同大学はコストを削減し、新たなデジタルソリューションの開発に再投資できる余裕を生んでいます。
「私たちはサポートコストの削減を通じて、ユーザーのオンラインアクセス向上に注力できるようになりました」と彼は語ります。これにより、さらなるイノベーションと拡大が可能になっているのです。
リスク低減と業務効率化
メルボルン大学では、300以上のカスタマイズが施されたERPシステムを管理しています。このシステムは、特化したビジネスプロセスやデータフローに対応しており、Oracleの標準サポートではこれらのカスタマイズ部分が対象外とされるため、従来のサポートでは対応が遅れることもありました。
以前は、ベンダーのスケジュールに従ってアップグレードを強制される状況が続き、急な変更があれば、その影響を受けるリスクも高まっていました。「数ヶ月もサポートチケットが未処理のまま残ることがあったのです」とButtigieg氏は振り返ります。リミニストリートへの移行後は、こうした不安を解消でき、業務の中断を防ぎながら安定したサービスを受けられるようになりました。
コスト削減と投資効果
リミニストリートの導入によって、メルボルン大学は業務の効率性を向上させつつ、大きなコスト削減を実現しています。Buttigieg氏は、「新しいリリースへのアクセスが失われても、支払っていたサポートコストの正当性を感じられなかったため、これが特に影響することはないと考えました」と述べており、リミニストリートへの移行がもたらすメリットを強調しています。
未来のIT戦略
今後、メルボルン大学は、この柔軟なIT戦略を通じてさらにイノベーションを進め、成長の可能性を広げていくという見通しです。リミニストリートのサポートにより、同大学は新たな技術的課題に応じた効果的なリソース配分を行い、学生により良い体験を提供することができるようになります。
「教育業界は競争が非常に激しく、イノベーションを維持するためには人材や資金を賢く配分する必要があります」とDion Rooney氏(リミニストリートバイスプレジデント)は、大学の挑戦を称賛します。
このように、メルボルン大学の選択は単にコスト削減にとどまらず、デジタルイノベーションの加速と学生体験の向上の両方を図る賢明な戦略であることが明確になっています。大学での教育と学びの未来が、ますます明るいものとなることが期待されます。