富士フイルムとインフォディオが新たなAI-OCR連携サービスを発表
株式会社インフォディオは、2025年9月22日より、富士フイルムビジネスイノベーションが提供するクラウドサービス「FUJIFILM IWpro」と連携した高精度AI-OCR「スマートOCR」を正式に提供開始します。この連携は、業務のデジタル化(DX)を推進する重要な一歩として位置付けられています。
連携の背景:帳票処理の効率化
企業の業務プロセスにおいて、請求書や注文書などの帳票が多様な形式で受信されることから、手作業でデータをシステムに入力する負担がかかります。この状況は、二重入力による業務の非効率化を招き、文書の検索性にも課題があります。
今回の「スマートOCR for FUJIFILM IWpro」により、ユーザーはFUJIFILM IWproを起点として対象となる帳票をスマートOCRへ簡単にアップロードできます。AI-OCRによって自動的に処理された文書は、FUJIFILM IWproに登録・保管される仕組みです。情報は自動的に属性として反映されるため、保管文書の検索が非常にスムーズになります。
DX化の実現:スマートOCRの主な特徴
新たな連携によって、以下の主要な業務改革が可能になります。
1.
高精度な読み取り性能
- FAXからのかすれた文字や手書き文字でも、高精度に読み取ることができ、官公庁や金融機関にも多くの導入実績があります。
2.
多様な書式への対応
- エリア指定で読み取り箇所を設定する従来の製品と異なり、全文からキーワードを目印に必要な情報を探し出します。これにより、さまざまな書式の文書に対応可能です。
3.
複雑な表の処理
- 罫線のない表や複雑な構造の明細表も高精度に読み取り、CSVデータへ変換できます。大小様々な表を自動認識して抽出することで、運用も簡単です。
4.
商品マスタとの連携
- マスタデータと連携することで、文書に表記されていない情報も出力可能になります。これにより、商品の名称やコードを整形し、業務に利用できる状態にします。
総合的な連携フロー
FUJIFILM IWproから対象文書を設定し、AI-OCR処理を実行することで、「スマートOCR」がFAXやPDFを読み取り、データ化します。抽出されたCSVデータは属性としてFUJIFILM IWproに登録され、これにより文書の高度な検索が実現します。この双方向の連携により、文書のAI-OCR、保管、検索を一元管理し、効率的な業務プロセスを実現します。
特に、手作業による二重入力から解放され、業務の迅速化が期待されます。
サービス開始日と利用条件
この新しいサービスは、2025年9月22日より提供が開始されます。なお、使用するには「FUJIFILM IWpro」と「スマートOCR」の両サービスの契約が必要です。
それぞれのサービスについて
FUJIFILM IWpro
「FUJIFILM IWpro」は、文書の自動取り込みやデータ共有、管理、出力を行うことができるクラウドサービスです。これにより、業務のデジタル化を全面的に支援します。
製品サイト:
FUJIFILM IWpro
スマートOCR
「スマートOCR」は、インフォディオが開発したAI-OCRソリューションで、手書き文字や非定型帳票の処理にも特化しています。
製品サイト:
スマートOCR
まとめ
このAI-OCRの連携は、企業の業務デジタル化を大きく進展させる可能性を秘めています。FUJIFILM IWproとスマートOCRの力で、業務の効率化を実現し、企業の競争力を高めることが期待されます。