がん治療研究を支援するdeleteC
認定NPO法人deleteC(デリート・シー)は、2024年度の支援先として膵がん治療研究を新たに選定し、1,000万円の寄付を発表しました。この活動は、がんを治せる病気にするという大きなビジョンのもと、設立以降続けられています。
deleteCの活動沿革
deleteCは2019年に設立されて以来、小児がんや子宮頸がん、肺がんなど多岐にわたるがん治療に関する寄付と啓発活動を行い、これまでに累計で5,000万円を超える寄付を実現しています。2024年度は特に、難治がんとされる膵がんに注力し、新しい治療方法の研究を支援します。
2024年度の研究テーマ
1.
「次世代創薬モダリティPDC・ナノ化学融合ペプチド技術で挑む膵がん治療」
- 所属: 関西医科大学附属光免疫医学研究所
- 研究責任者: 近藤 英作教授
- 研究内容: 膵がんに効果的な薬物療法の開発を目指す。
2.
「重粒子線治療の個別最適化を目指した基礎・臨床研究」
- 所属: 群馬大学 重粒子線医学推進機構
- 研究責任者: 尾池 貴洋講師
- 研究内容: 日本がリードする重粒子線治療の効果向上を図る。
公平な選考プロセス
この寄付先は、毎年行われる「deleteCがん治療研究公募・選考会」にて選ばれます。選考過程には科学的知見を持つ医療者や一般市民も参加し、多面的な視点から研究の意義を評価します。2024年度は10名の医療者と3名の企業選考委員、3名のdeleteCメンバーからなる選考委員会が構成され、高い水準の研究が選ばれました。
授賞式の様子
2024年2月10日に東京で行われた授賞式「deleteC 2025 -HOPE-」には、受賞者や選考メンバー、医療関係者、アスリート、俳優らが参加しました。今年のテーマは「全員が主人公」で、多くの参加者ががん研究支援への熱い思いを共有しました。式の最後には、東京タワーがマゼンタカラーにライトアップされ、特別な雰囲気を醸し出しました。 受賞者からの感謝の言葉も贈られ、将来のがん治療に向けた期待が高まりました。
今後の取り組み
2024年度は、deleteCの活動が全国規模で拡大する一年となります。一般市民が日常生活の中でがん研究を支援できる仕組みがさらに整えられ、買い物やイベント参加を通して簡単に寄付活動に参加できるようになります。これによって、がん治療研究を応援しながら、地域社会全体が一体となって支えていくことが可能になるでしょう。
最後に
deleteCは、これからもがん治療研究を支援し続けることで、1億人が参加できるカジュアルソーシャルアクションを展開し、がんを克服する日を迎えることを目指しています。誰もが参加できる仕組みを通じて、より多くの人々にがん研究の重要性を広めていく転機となることを期待しています。