宿泊業界を支援する新機能「AI返信アシスト」
株式会社アクティバリューズは、宿泊や観光施設向けクラウドサービス「talkappi」に、新たに「AI返信アシスト(ベータ版)」という機能を追加すると発表しました。この機能は2025年10月15日から利用可能で、宿泊業界における問い合わせ対応を自動生成する革新的なシステムです。
開発の背景
旅行業界は、インバウンド観光の回復によって新しい局面を迎えています。JTBの予測によると、2025年には訪日外国人が4,000万人を超える見通しです。その一方で、新しいホテルの開業が相次ぐ今日、宿泊業界では人手不足がますます深刻化しています。経験が少ないスタッフの採用が常態化しており、多くの宿泊施設では問い合わせ対応が非常に煩雑になっています。
こうした事情から、「生成AIを活用して業務を効率化したい」というニーズが高まっていますが、実際の導入にはさまざまなハードルが存在しました。情報の整理や個人情報の取り扱いに対する懸念があるため、すぐに導入が進まなかったのです。
しかし、talkappiは施設の案内情報やFAQを一元管理し、常に最新の情報を保持しています。最近リリースされた「メール連絡の記録・管理機能」により、過去のやり取りも自動的に蓄積され、AIが効果的に活用できる状況が整っています。
「AI返信アシスト」機能の概要
この「AI返信アシスト」は、以前から提供されている「メール連絡の記録・管理機能」に蓄積された情報を元に、問い合わせ内容に対するメール返信の下書きをAIによって自動生成するものです。スタッフはAIが作成した返信文を確認し、必要に応じて修正した後に送信できます。
さらに、talkappi CHATBOTを利用している施設では、チャットボットが持っているFAQデータがAIの参考資料として活用されます。これにより、過去のやり取りとの整合性を保ちながら、迅速な処理が可能になります。新入社員やパートタイマーでも質の高い対応ができるようになります。
特に、外国語での問い合わせにも対応可能で、日本語と外国語の両方の返信が自動的に生成できるため、多様な顧客に対応する準備が整っています。
導入のメリット
「AI返信アシスト」を導入することにより、宿泊施設は次のようなメリットを享受できます。
1.
作業時間の大幅削減:AIが最適な返信案を自動で作成するため、スタッフは1から考える必要がなく、負担が軽減され、対応スピードも向上します。
2.
品質の平準化:経験の浅いスタッフでも自然な文面で対応できるため、顧客対応の質が均一化し、属人化を防止します。
3.
多言語対応:外国語の問い合わせでもAIの自動翻訳機能を利用でき、語学に自信のないスタッフでもスムーズに対応可能です。
「人手不足時代」における問い合わせ対応を支援し、蓄積された対応履歴を参考にすることで、AIの精度も向上し、業務全体の効率を大幅に改善できます。
talkappi INQUIRYの特徴
「talkappi INQUIRY」は、宿泊施設における予約後のさまざまなリクエストや問い合わせに対応するフォームサービスです。具体的には、追加要望やアレルギーへの配慮、忘れ物対応など、多岐にわたるリクエストを管理しています。
今後の展望
今後もアクティバリューズは、宿泊業界の現場のニーズに寄り添いながら、さらなるAI機能の開発を進める予定です。テクノロジーを活用してスタッフの作業環境を改善し、より質の高い「おもてなし」を実現していきます。
これらの取り組みを通じて、宿泊業界全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していく方針です。