プラチナバイオとキユーピーが提携、卵アレルギー対策を加速！

プラチナバイオとキユーピー、業務提携の新プロジェクト

広島大学発のスタートアップであるプラチナバイオ株式会社（以下、PtBio）は、著名な食品企業キユーピー株式会社との間で資本業務提携を結びました。この提携は、簡潔に言うと、卵アレルギーを持つ人々に向けた新たな食の選択肢を提供するための大きな一歩です。

提携の背景

卵アレルギーは日本国内で最も一般的な食物アレルギーの一つで、多くの人々に影響を与えています。この問題に取り組むべく、広島大学とキユーピーは長年にわたり、「アレルギー低減卵」という新しい卵の開発に成功しています。この卵は専門的なラボ環境での研究に基づいており、卵アレルギーを持つ人々が食事での選択肢を得ることを可能にしています。

さらに、PtBioは農林水産省の支援を受けて、アレルギー低減卵の実用化を目指しており、今回の提携によって研究体制がさらに強化される見込みです。

「Egg for all」を目指す

この提携の最大の目的は、「Egg for all」と呼ばれるビジョンの実現です。これは、卵アレルギーの有無にかかわらず、全ての人が同じ食卓を囲むことができる社会の実現を指します。

誰もが楽しめる卵料理の提供を目指すことで、家族全員が一緒に食事を楽しむことを可能にし、より豊かな食生活を実現することが期待されています。

バイオDX技術による製造革新

また、PtBioは、データ駆動型育種に特化した高度なバイオDX技術を持っています。この技術は、膨大な遺伝子情報を解析し、有用な遺伝子情報を抽出することに強みがあります。これにより、効率的に目的の機能を持つ生物を開発することが可能です。

同社は、アカデミアから公開されている多くの解析ツールを活用しつつも、自社独自の解析ツールも活用し、様々なニーズに応じたアプローチを展開しています。これまでにも数多くの企業と共同でプロジェクトを進めてきました。

キユーピーとのシナジー

今回の提携においては、PtBioのデータ駆動型のアプローチと、キユーピーの持つ微生物技術の融合を図ります。これにより、持続可能な原料調達や高機能素材の開発が期待されており、製造効率の向上も見込まれています。

両社が共同で取り組む主な研究内容には、アレルギー低減卵の研究体制の強化、微生物を対象としたゲノム解析基盤の開発、さらにバイオものづくりの生産性向上を図ります。これらの取り組みにより、社会のニーズを満たしつつ、新たな技術革新をもたらします。

プラチナバイオの概要

プラチナバイオは2019年に設立され、広島大学の最先端バイオテクノロジーを社会に実装するためのスタートアップ企業です。独自のバイオDX技術とゲノム編集技術を活用し、グローバルな解決策を模索しています。

公式ウェブサイト（PtBio）では、より詳細な情報が提供されています。

この提携は、卵アレルギーの問題に多角的に取り組み、社会全体をより良い方向へ導く可能性を秘めています。