大成建設と伊藤忠エネクスが新燃料RD40を導入し環境対策を推進

大成建設と伊藤忠エネクスが新燃料RD40を導入

環境を考えた新しい取り組み

大成建設株式会社と伊藤忠エネクス株式会社は、建設現場でのCO2排出量を大幅に削減するための新たな試みとして、軽油に代わる新燃料「RD40」を初めて導入しました。この新しい燃料は、特に「本町四丁目プロジェクト」での使用が予定されており、CO2排出量の削減を40%以上目指しています。

RD40の特徴

「RD40」とは、リニューアブルディーゼルと呼ばれるバイオ燃料を40%含んだ環境配慮型の燃料です。この燃料を使用することで、従来の軽油と比較して、現場でのCO2排出量を大幅に減少させることが期待されています。特に、建設機械や車両の運用において、この新燃料の導入がもたらす結果には注目が集まっています。

また、伊藤忠エネクスは、この「RD40」を安定的に供給するために、大阪府貝塚市に配送拠点を設け、タンクローリーによる給油サービスも同時に開始しました。このような体制が整ったことで、全国の建設現場での利用が現実味を帯びてきています。

環境への配慮と法的取り扱い

大成建設は、ゼロカーボン・コンストラクションの理念に基づき、施工時のCO2排出量を実質ゼロにすることを目指しています。「RD40」は法律上、軽油と同様に取り扱いが可能であり、これにより特別な手続きなしで公道を走行する車両も増えていく見込みです。また、「RD40」は軽油との混合も可能なため、建設現場間の連携がより柔軟に行えるようになります。

さらに、この新燃料は排ガス中の有害物質、例えばNOxやPMも軽油より少なく、施工中の作業環境や周辺環境への悪影響を軽減する効果も期待されています。

今後の展望

大成建設と伊藤忠エネクスは、今後関東圏でも「RD40」の導入を進め、全国各地の建設現場での活用体制を整えていく計画です。この取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に向けた道筋を示し、脱炭素社会への大きな一歩となるでしょう。

国内の建設業界において、環境配慮型燃料の導入はもう一つの改革のスタートラインです。大成建設と伊藤忠エネクスの取り組みは、未来を見据えた建設業のあり方を示すものとなることでしょう。