はじめに
ダイヤモンドはその優れた半導体特性から、特に大電力制御デバイスや高周波デバイスに向けての応用が期待されています。当社はこの市場ニーズに応えるため、大型のダイヤモンド単結晶の開発に積極的に取り組んできました。これまでに様々なサイズの基板やウエハを用意してきた中で、特にユーザーから求められていたのが低窒素含有のダイヤモンド基板です。
今回、当社は新たに窒素含有量が0.5ppm以下の低窒素基板を発売いたしました。この基板は、特にデバイス開発において多く利用されている(100)面に対応しており、他の基板と異なる特性を有しています。
低窒素基板の特長と製品概要
新製品である低窒素基板は、以下の特徴を持ちます。
- - サイズ:1x1mmから30x30mm、及び1インチウエハ。
- - 厚さ:0.03mmから4mm。
- - 結晶面:使用面は(100)、(110)、(111)で、多くのユーザーのニーズに応えられる仕様となっています。
- - 窒素含有量:0.5ppm以下。
これまでの製品が8ppmの窒素含有量を持っていたことを考えると、この新たに開発した基板は特に高い特性を保持しています。ダイヤモンドの成長においては窒素が安定化に寄与するため、安定した性能を確保しつつ、より低い窒素含有量を実現することは大きな挑戦でした。
応用分野と市場ニーズ
低窒素基板は、特にパワーデバイスや高周波デバイスに広く応用することが可能です。その際、謎の特性である疑似n型の特性は若干の低下が見られますが、耐電圧特性は従来の製品と同等であるため安心して使うことができます。
また、量子デバイス関連の開発にも適しており、従来品と比べN-Vセンターの含有率が低くなるため、精細なデバイス設計に最適です。
光学部品としても期待が寄せられています。500nm以下の波長において透過率が向上しており、特に青色及び紫外光の透過性の改善が確認されました。これにより、より高性能な光学デバイスが期待できます。さらに、熱伝導率も2000W/m·Kを誇り、通常の基板同様に取り扱うことができます。
まとめと展望
ダイヤモンドデバイスの需要は増加しており、それに伴って求められる特性も多様化しています。当社は今回の低窒素基板の発売を通じて、様々なデバイスの開発に寄与することができると確信しています。今後も市場のニーズに応じて、より高性能な素材の開発に努めてまいります。
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